刷掃習慣の安定性に関する研究
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概要
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南畑, 朝霞第三, 大里の3小学校児童に, 1カ年間記入させた歯みがき口記を資料として調査を行なった。8月は6, 10, 12月に較べ, 1人1日平均刷掃回数が少なかった。曜日別にみると, 日曜が週日よりも刷掃回数が少ない傾向が認められた。刷掃時別に3つの学校を比較すると, 南畑小学校は昼食後が全体の35%を占め, 朝霞第三と大里小学校は起床時と就寝時が, 全体の過半数を占めていた。このような違いは, 学校の指導方針の影響が多いと考えられる。1日の刷掃回数の多いものが, 1日1回のものより不安定な傾向が認められた。1日の刷掃状態をもって, その月の刷掃状態を推定し難く, その年の刷掃状態を推定することは全く困難である。子ども向けの味, 香りを添加した歯みがき剤は, いくぶん刷掃習慣の形成に役立つではなかろうかと考えられたが, 使用歯みがき剤は容易に変るもののようである。刷掃の指導にあたっては, その習慣形成に関与する多くの因子を考慮する必要があると考えられる。
- 有限責任中間法人 日本口腔衛生学会の論文
著者
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山田 茂
日本大学歯学部矯正学教室
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荘 仁智
日本大学歯学部矯正学教室
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難波 彰
日本大学歯学部矯正学教室
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有田 正俊
日本大学歯学部矯正学教室
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三島 洋
日本大学歯学部矯正学教室
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黒沢 和博
日本大学歯学部矯正学教室
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島袋 進
日本大学歯学部矯正学教室
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