液状ポリブタジエン-液状1,2-ポリブタジエンブレンド系イソシアナート架橋物に及ぼすビニルモノマーの添加効果

概要

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水酸基末端液状ポリブタジエンと水酸基末端液状1,2-ポリブタジエングリコールのブレンド系のイソシアナート末端プレポリマーをビニルモノマーとジオールにより硬化し, その硬化物の物性と構造の関連性について, 機械的性質, 膨潤特性, 動的粘弾性, 電子顕微鏡写真観察などから検討した. その結果, エラストマー状からプラスチック状までの幅広い弾性を有する高強度の硬化物が得られた. また, ビニルモノマーの添加により熱依存性の大きいハードなブロックが形成され, ミクロ的に相分離することがわかった. メタクリル酸メチルの添加系とスチレンの添加系を比較した場合, メタクリル酸メチルの方が, 硬さ, 引張強さ, 100%引張応力に優れるが, 伸びには劣る. これは, 網目密度の高い, ハードな樹脂の連続相が形成されるためである. 一方, スチレン添加系の硬化物が伸びの大きい, 比較的好ましいエラストマーになるのは, ポリスチレンブロックの可塑化効果と良好なミクロ相分離構造になるためと結論される.