AspergillusならびにPenicillium属糸状菌の産生する玄米組織の分解酵素について
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概要
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(1) A. flavus, P. citrinum, P. viridicatum, A. restrictusおよびE. rubrumの5菌種の麸培養から抽出して得られた粗酵素液について,キシラン,セルロース,ペクチン質ならびに米生デソプンに対する分解活性を調べた.いずれの供試株から得られた粗酵素もそれらの分解能を有したが,貯蔵性菌類のA. restrictusおよびE. rubrumは他の3株に比較して活性が全般的に低かった. (2) それらは玄米の果種皮細胞壁ならびに胚乳細胞壁標品に対する分解活性も認められた.ペクチン含量の比較的高い胚乳細胞壁の分解においては,供試株による分解率の差が認められ,ペクチン液化活性の強いA. flavus, P. citrinumならびにP. viridicatumは高い分解率を示した. (3) それら細胞壁の酵素分解物のペーパークロマトグラフィーによる糖の分析では,果種皮組織の細胞壁分解物からグルコースと痕跡量のセロビオース,キシロースならびにアラピノースが検出された.胚乳細胞壁のそれからも同様の糖類が検出されたが,キシロース,アラビノースの量が多かった.
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