魚タンパク加水分解物の高血圧抑制作用
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概要
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脱脂イワシ魚粉のアルカリプロテアーゼ加水分解物(FPH)を用いて, ACE阻害活性および動物試験による高血圧発症に及ぼす影響について検討し,以下の結果を得た. (1) FPHのACE阻害活性は, IC50値が0.18mgタンパク質/mlであり,他の5種のプロテアーゼによる脱脂イワシ魚粉の加水分解物と比較して最も活性が高かった. (2) FPHはゲル濾過画分全体にわたってACE阻害活性を示し,活性を有するペプチドは分子量的に広範囲にわたって多種存在することが示唆された. (3) FPHのACE阻害活性は,人工消化試験後においても約60%の活性が残存しており,実際の消化過程を経ても活性はかなり保持されるものと推測された. (4) SHRに対してFPHは, 2.0gタンパク質/kgの経口投与で明瞭な血圧降下作用を示し,降圧効果は投与後6時間においても持続していた. (5) FPH配合飼料は,市販飼料に比べてSHR-SPの血圧上昇抑制および生存率において優れていた.剖検所見および組織学的検査では,飼料間の差異は明確ではなかった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
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大場 健吉
ライオン株式会社研究開発本部
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高田 康二
ライオン株式会社生物科学センター
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杉山 圭吉
ライオン株式会社生物科学研究所
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江川 真
ライオン株式会社生物科学研究所
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山本 郁雄
ライオン株式会社生物科学研究所
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恩塚 博
ライオン株式会社生物科学研究所
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大場 健吉
ライオン株式会社生物科学研究所
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