魚蛋白加水分解物の揮発性成分
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概要
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脱脂イワシ魚粉およびタラ魚粉の酵素加水分解物(FPH-SおよびFPH-C)を調製し,それらの揮発性成分についてGCおよびGC-MS分析を行って以下の結果を得た. (1) ヘッドスペースガスについてのGC-MS分析により,脱脂イワシ魚粉からは13種, FPH-Sからは8種の成分が,また,タラ魚粉からは12種, FPH-Cからは5種の成分がそれぞれ同定された.FPH調製の過程で,揮発性成分の種類,量ともかなり減少していることが判明した. (2) エーテル抽出物についてのGCおよびGC-MS分析により, FPH-Sからは51種の成分が同定され,主な成分は,4-メチルペンタン酸, 2-メチル酪酸,酪酸,カプロン酸,イソ酪酸,吉草酸,2-ノネナール等であった.また, FPH-Cからは64種の成分が同定され,主な成分は,ヘキサデカナール,パルミチン酸, 2-メチル酪酸,酪酸,カプロン酸,吉草酸,ヘキサナール等であった. (3) 酸類,アルデヒド類は,量的にも多く,また,質的にも一般に不快臭であり,閾値の小さい成分が多いことから, FPHの主な臭気成分として関与しているものと推測された.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
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大場 健吉
ライオン株式会社研究開発本部
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高田 康二
ライオン株式会社生物科学センター
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杉山 圭吉
ライオン株式会社生物科学研究所
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恩塚 博
ライオン株式会社生物科学研究所
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大場 健吉
ライオン株式会社生物科学研究所
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