2-スルホネ-ト脂肪酸メチルエステル(α-SFMe)の生分解性(第3報) 活性汚泥によるα-SFMeの究極的生分解
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概要
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α-SFMeの生分解中間体 (α-スルホコハク酸モノメチル) と同じ基本骨格の化学構造を有するスルホコハク酸, C<SUB>14</SUB>-α-SFMeおよび硫酸化された炭素 (α位) を<SUP>14</SUP>Cで標識したC<SUB>16</SUB>-α-SFMe (<SUP>14</SUP>C標識α-SFMe) の生分解性を検討することにより, α-SFMeの究極的生分解性とその分解経路を確認した。<BR>スルホコハク酸の生分解性をMITI法で検討した結果, 未じゅん (馴) 化の活性汚泥ではBODの除去は認められず生分解は示されなかったが, あらかじめα-SFMeに馴化した活性汚泥では分解を示した。<BR>C<SUB>14</SUB>-α-SFMeの場合, 馴化した活性汚泥を用いて振とう培養法により検討した結果, 培地中に残留するDOCの減少が分解の早い時期より始まり, ひきつづき無機硫酸根の離脱も認められ生分解は順調に進行した。<BR><SUP>14</SUP>C標識α-SFMeの試験においても, 馴化汚泥により試験開始1日目から<SUP>14</SUP>CO<SUB>2</SUB>の発生が認められ, 硫酸化されているα位の炭素が酸化を受け, α-SFMeが究極的に分解されたことが確認された。<BR>これらの結果は, α-SFMeの生分解はアルキル基のω-酸化に始まり, β-酸化による短鎖化を経て, 一時的な分解中間体であるα-スルホコハク酸メチルが生じ, この分解中間体は脱硫酸化後さらに究極分解に進む, という我々が推定した生分解経路を支持するものであった。
- 社団法人 日本油化学会の論文
- 1994-08-20
著者
-
大場 健吉
ライオン株式会社研究開発本部
-
増田 光輝
ライオン株式会社 安全性評価センター
-
小竹 比呂志
ライオン株式会社 安全性評価センター
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三浦 千明
ライオン株式会社 安全性評価センター
-
増田 光輝
ライオン(株)研究開発本部・安全性評価センター
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小竹 比呂志
ライオン株式会社安全性評価センター
-
三浦 千明
ライオン(株)研究開発本部・安全性評価センター
-
大場 健吉
ライオン株式会社生物科学研究所
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