Candida lipolyticaにおけるクエン酸発酵と菌体生成との関係
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概要
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C. lipolyticaの場合,クエン酸を多量に生産するためには培地のpHを微酸性に保つことが重要であって,中和をはぶくとクエン酸の生産量が減少する反面,菌体の生成量が増加したが,この場合,細胞数はそれほど変わらず酵母細胞が大形となっていた. 酸素供給量が不充分な場合には,クエン酸発酵の速度が低下するかたわら,酵母状の細胞に代わって真菌糸が主として増殖してきた.すなわちC. lipolyticaは,酸素供給量の多少によって二形性の現象を示すことが知られた. 基質がブドウ糖とn-パラフィンとでは,培養温度に対する挙動に差異が認められた.またクエン酸類生成量比に対する鉄イオンの影響は,基質がn-パラフィンの場合には顕著であったが,ブドウ糖の場合にはほとんど認められなかった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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