ウンシュウミカンの浮皮に及ぼすエチレンの影響
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概要
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13年生‘杉山温州’を供試し, 樹上果をエチレン発生剤並びにエチレン発生阻害剤で処理することによって, エチレンが浮皮の発生に及ぼす影響を検討した.1. 100ppmエセホンを10月28日に樹上果に散布した結果, 無散布果に比較して, 果実からのエチレンの発生が増加し, 浮皮の発生は助長され, 果実比重は低下した.2. 11月26日, 12月1日, 同4日に各10秒間, 樹上果をリゾビトキシンのアミノエトキシ類似体(AAR)10-4M液に浸漬した結果, 無浸漬果に比較して, 果実からのエチレン発生は低下し, 浮皮の発生は抑制された. また, 果実比重も高かった.3. 12月1日に採取した果実を脱エチレン剤(KMnO4) とともに密封容器に入れ, 20°Cで21日間放置すると, 脱エチレン剤を同封しない場合に比べて, 容器内のエチレン濃度が低下し, 浮皮の発生が抑制された.4. 浮皮の発生が抑制されたAAR処理及びKMnO4 同封区では, それぞれの対照区に比べて, 果皮歩合が低く, またアルベドの水可溶性ペクチン含量が低く, ヘキサメタ燐酸ソーダ可溶性及び塩酸可溶性ペクチン含量が高かった. 一方浮皮の発生が助長されたエセホン処理区では対照区との間で上記と逆の関係が見られた.
- 園藝學會の論文
著者
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平井 康市
日産化学工業
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間苧谷 徹
現在農林水産技術会議
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禿 泰雄
日産化学工業株式会社
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河瀬 憲次
果樹試験場カンキツ部:(現)熊本県農業研究センター果樹研究所
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平井 康市
日産化学工業株式会社
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間苧谷 徹
果樹試験場安芸津支場
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間苧谷 徹
果樹試験場
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