ウンシュウミカンに対するエチクロゼートの浮皮軽減効果について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
エチクロゼートは, ウンシュウミカンの摘果剤並びに果実成熟促進剤として実用化されているオーキシン様物質である. ナフタレン酢酸が浮皮を助長したことから,本剤についても処理時期を変えて浮皮発現に及ぼす影響とその作用機作を検討した.1) 摘果剤として幼果期に使用した場合, NAAは浮皮を助長したが, エチクロゼートは浮皮発現に影響しなかった.2) 果実肥大期にエチクロゼートを処理すると, 着色と糖度上昇を促進し, 浮皮発現を低下させる傾向がみられた.3) 着色開始期ごろにエチクロゼートの100ppm水溶液の2回散布により浮皮軽減効果が認められた.4) エチクロゼートの浮皮軽減効果について検討したところ, エチクロゼートの代謝分解により生成される 5-chloro-indazole carboxylic acid が果実からのエチレン発生量を低下させ, 浮皮を軽減させるものと考えられる.5) エチクロゼートにより浮皮が軽減された果実では, 無処理の果実に比べてアルベドの水可溶性画分の含有率が少なく, ヘキサメタリン酸ナトリウム可溶性及び塩酸可溶性画分の含有率が多かった.
- 園芸学会の論文
著者
-
平井 康市
日産化学工業
-
禿 泰雄
日産化学工業株式会社
-
河瀬 憲次
果樹試験場カンキツ部:(現)熊本県農業研究センター果樹研究所
-
間苧谷 徹
果樹試験場安芸津支場
-
河瀬 憲次
果樹試験場興津支場
-
平井 康市
日産化学工業株式会社生物化学研究所
-
禿 泰雄
日産化学工業株式会社生物化学研究所
-
間苧谷 徹
果樹試験場
関連論文
- 19.Brassinolideの植物生理作用(第4報) (第21回大会研究発表抄録)
- 19 Brassinolideの植物生理活性(第4報)
- 31.エチクロゼートの作用性(第7報) 数種補助剤添加がウンシュウミカン葉への吸収,摘果効果に及ぼす影響 (第21回大会研究発表抄録)
- 31 エチクロゼートの作用性(第7報)数種補助剤添加がウンシュウミカン葉への吸収,摘果効果に及ぼす影響
- ウンシュウミカン用摘果剤エチクロゼ-トに対するエテホン加用が摘果効果及び落葉に及ぼす影響
- ウンシュウミカン果皮の糖蓄積と浮皮〔英文〕
- 74 ブラシノライドの植物生長調節作用 : 第6報 水稲の食味に及ぼす影響
- 65 ブラシノライドの植物生長調節作用 : 第5報 イネの登熟期における同化産物の転流に及ぼす影響(2)
- 20.ブラシノライドの植物生理活性 第5報 イネの登熟促進作用について (第24回大会研究発表抄録)
- 20 ブラシノライドの植物生理活性 : 第5報 イネの登熟促進作用について
- 108 ブラシノライドの植物生長調節作用 : 第3報 イネの登熟期における同化産物の転流に及ぼす影響
- 44 ブラシノライドの植物生長調節作用 : 第4報 イネの乳熟期における内生ホルモン含量の変化
- 37.ブラシノライドの植物生理活性 第6報 イネの登熟期の転流促進と内生ホルモンレベルの変動 (第25回大会研究発表抄録)
- 37 ブラシノライドの植物生理活性 : 第6報 イネの登熟期の転流促進と内生ホルモンレベルの変動
- 新規芝生用除草剤ハロスルフロンメチル(NC-319) に関する研究
- 18 新規芝生用除草剤ハロスルフロンメチル(NC-319)に関する研究
- 71 加工用スイートコーンに対するエテホンの倒伏軽減効果
- ブラシノライドの植物生育調節作用 : 第1報 イネの低温下における登熟に及ぼすブラシノライドの影響
- 85 ブラシノライドの植物生長調節作用 : 第2報 イネの登熟促進作用について
- 6-18 ダイズの子実生産に対するブラシノライド撒布の影響(6.植物の代謝および代謝成分)
- 6-15 ダイズの窒素固定に対する花切除および植物ホルモン投与の影響(6.植物の代謝および代謝成分)
- 新除草剤オキサジアゾン(G-315)に関する研究 : 第4報 各種水田土壌の性質と水田条件下におけるオキサジゾンの作用性
- 31.Brassinolideの植物生理活性(第3報) (第20回大会研究発表抄録)
- 15.エチクロゼート(フィガロン)の作用性(第6報)カラタチ幼植物および 早生温州の養分九州について (第20回大会研究発表抄録)
- 14.フィガロン(Ethychlozate)の作用性(第5報)カラタチ幼植物の生長に及ぼす影響 (第20回大会研究発表抄録)
- 31 Brassinolideの植物生理活性(第3報)
- 15 エチクロゼート(フィガロン)の作用性(第6報)カラタチ幼植物および早生温習の養分吸収について
- 14 フィガロン(Ethychlozate)の作用性(第5報)カラタチ幼植物の生長に及ぼす影響
- 20 Brassinolideの植物生理活性(第2報)
- 11 4-ハロゲノインドール関連物の生理作用(第1報)
- 29 フィガロンの作用性(第4報).ウンシュウミカンの浮皮抑制とエチレン作用について.
- 28 フィガロンの作用性(第3報)ウンシュウミカンの浮皮抑制とエチレン作用について
- 27 フィガロンの作用性(第2報).ウンシュウミカンの成熟促進作用について.
- 29 Brassinolideの植物生理活性(第一報)
- 7 内生オーキシン生成量の日変化と生長パターンについて
- フィガロンの生理作用と利用開発
- 32 フィガロンの作用性
- カラタチ [Poncirus trifoliata (L.) Raf.] におけるとげなし性の遺伝
- カラタチの諸形質の遺伝 : (第3報)とげなし性の遺伝
- Plant Growth Regulator Society of Americaの研究報告傾向について
- 果樹の葉内水分不足に関する研究 (第6報) : 葉の水ポテンシャルが温州ミカン樹の生育に及ぼす影響
- ナツミカンの凍害果実中のナリンジン含量の経時変化について
- カキ果実の生理落果とエチレン発生量との因果関係
- カキ幼果のエチレン発生量と果実内エチレン濃度との関係
- ウンシュウミカンに対するエチクロゼートの浮皮軽減効果について
- ウンシュウミカン果皮の糖蓄積と浮皮
- カキ′平核無′の生理落果防止技術
- ニホンナシ‘幸水’及び‘新高’のジベレリンテープによる裂果防止
- 果樹の葉内水分不足に関する研究 (第3報) : 土壌要因がカンキツ葉の Water potential に及ぼす影響について
- ウンシュウミカンの浮皮に及ぼすエチレンの影響