イチゴ品種盛岡16号のカリクロン植物から作出したイチゴ黒斑病抵抗性系統の遺伝解析
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概要
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イチゴ黒斑病感受性品種である盛岡16号の茎頂組織由来のカリクロン植物から作出した, イチゴ黒斑病抵抗性のM16-AR1, M16-AR2およびM16-AR3のS<SUB>1</SUB>実生とF<SUB>1</SUB>実生を用いて本病菌に対する反応を調べ,M16-AR各系統の遺伝解析を行った.<BR>その結果, M16-AR1,2および3の各系統のS<SUB>1</SUB>実生は, 本病菌に対してすべて抵抗性を示した.<BR>一方,M16-ARl, 2および3の各系統と盛岡16号(黒斑病感受性遺伝子に関してヘテロ) または宝交早生 (黒斑病感受性遺伝子に関して劣性ホモ) の正逆交配によって得られたF1実生に本病菌を接種した結果,感受性個体 (S) と抵抗性個体 (R) の分離比はつぎのとおりであった.<BR>(1) M16-AR1,2および3×盛岡16号<BR>1 (S) :1 (R)<BR>(2) 盛岡16号×M16-AR1,2および3<BR>1 (S) :1 (R)<BR>(3) M16-AR1,2および3×宝交早生<BR>0 (S) :1 (R)<BR>(4) 宝交早生×M16-AR 1,2および3<BR>0 (S) :1 (R)<BR>上述のM16-AR各系統のS1およびF1実生における遺伝解析の結果から, M16-ARの3系統はいずれも体細胞変異によってイチゴ黒斑病感受性遺伝子に関して盛岡16号の遺伝子型であるヘテロから, 抵抗性品種の遺伝子型である劣性ホモに変異しているものと推察された.
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