ネギ (<I>Allium fistulosum</I>) と<I>A. altaicum</I>のC-バンド核型分析および類縁関係の検討
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概要
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ネギのC-バンド核型の基本型と変異を明らかにするとともに, ネギと<I>Allium altaicum</I>両種間の類縁関係を検討した.<BR>1. ネギ (ネギ6品種およびヤグラネギ3系統) の核型は, 個体•品種•系統間で付随体に変異があるが同様であった [K(2n)=14V+2J<SUP>T</SUP>, 14V+1J<SUP>T</SUP>+1J<SUP>t</SUP>, 14V+1J<SUP>T</SUP>+1J]. C-バンド法によるネギの基本的な分染パターンは, 各染色体の端部と動原体部, No. 6染色体の仁形成部位の基部と付随体が分染され, No. 6, 7, 8染色体上に5種類の介在部バンドが発現するものとみなされた.<BR>2. <I>A. allaicum</I>2系統の核型は, 付随体の変異を含めて, ネギと類似していた. C-バンド法では, 3種類の介在部バンドの有無についてネギと異なった.<BR>3. ネギと<I>A. altaicum</I>の交雑で得られたF<SUB>1</SUB>雑種植物のC-バンド核型は, 8対の染色体から構成された. また, F<SUB>1</SUB>雑種植物の花粉母細胞減数分裂において二価染色体形成の頻度が高く, 種子稔性も高かった. 以上の結果から, ネギと<I>A. altaicum</I>は相同なゲノムを有するとみなされた.
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