フラボノイド分析によるハルサザンカとその近縁種との類縁関係の究明
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ハルサザンカ品種群の成立過程を明らかにするため, 長崎県平戸島で収集したハルサザンカ (3倍体型, 4倍体型及び5倍体型) とこれの雑種親と考えられているヤブツバキ及びサザンカを供試し, 2次元ペーパークロマトグラフィーにより成葉のメタノール抽出成分(フラボノイド化合物) の分析を行った.これら3種の Camellia 属, 並びに参考のために供試した同属と近縁の Stewartia 属の一種, ナツツバキ(S. pseudo-camellia)には, 合計39種類のスポットが検出された. それらのスポットの異同, 出現様相等により3種の Camellia 属の関係を比較検討した. 即ち, ヤブツバキとサザンカにおいてそれぞれ特異的に出現したスポットのみに注目して, ハルサザンカのスポットパターンの中での出現様相を検討した. その結果, 特異的スポット構成については, ハルサザンカの3倍体型品種がヤブツバキと, 4倍体型品種がサザンカとそれぞれ密接な関係があり, その逆の関係は二三の例外を除いて認められないことが明らかとなった.スポット群の数量的な扱いにより, 供試植物間の類縁関係の表示を試みた結果, ハルサザンカは明らかにヤブツバキとサザンカの雑種性を示し, 更にハルサザンカの3倍体型品種群は4倍体型品種群に比べてよりヤブツバキに近いことがよく表現できた. また供試したナツツバキは Camellia 属3種に比べて著しく異質の存在であった.
- 園芸学会の論文
著者
関連論文
- コシアブラ種子の追熟処理法の検討
- 栽培ギクの葯および小胞子培養
- 四倍体小輪ギク'YS' (2n=36)と六倍体キク品種(2n=54)との交雑により得た実生個体の特性
- キクの茎頂培養における再生能に及ぼす試料採取時期および母植物の生育ステージの影響
- Bulk 法を用いたワサビ雄性不稔個体における早期選抜法の検討
- コシアブラの挿し木繁殖に関する研究
- 青色系およびピンク色系リンドウの交雑F_1個体における花色と花色素について
- 栽培ギクにおける未受精胚珠培養による植物体の再生
- 栽培ギクの半数体作出に関する基礎的研究, 特に葯培養および未受精胚珠培養について
- RAPD分析によるホウレンソウおよびフダンソウ品種の類縁関係の検討
- Allium fistulosum L. と A. schoenoprasum L. の類縁関係の細胞遺伝学的検討
- リンドウの花色素における花蕾発達過程での変化および種間交雑F_1品種での変異
- 小輪ギク'YS'(2n=36)の交配実生個体育成後の諸特性の安定性について
- ホウレンソウ葉肉プロトプラストの初期培養条件の改良
- ペチュニアにおける受粉方法の相違が花粉管伸長に及ぼす影響
- 小輪ギク'YS'の培養茎頂のコルヒチン処理による倍加個体の作出とその特性調査
- ホウレンソウにおける単為生殖の一事例
- キクの組織培養における再生能に関する研究、特に試料の採取季節および母植物の生育ステージの影響
- ペチュニアにおける受粉方法の相違が結実種子の特性に及ぼす影響
- 四倍体小輪ギク'YS' (2n=36)と六倍体キク品種(2n=54)との交雑により得た実生個体の特性
- 小輪ギク'YS'の培養茎頂のコルヒチン処理による倍加個体の作出とその特性調査
- 四倍体小輪ギク'YS' (2n=36)と六倍体キク品種(2n=54)との交雑により得た実生個体の特性
- 小輪ギク'YS'の培養茎頂のコルヒチン処理による倍加個体の作出とその特性調査
- ワサビの花粉管伸長行動からみた種子不稔性の要因について
- フラボノイド分析によるハルサザンカとその近縁種との類縁関係の究明
- 食用ギク及びツマギクの特性と品種分類
- 栽培ギク"天が原"品種群における染色体数の変異について
- ワサビの花粉稔性異常の発現要因について
- ワサビの花粉稔性および種子稔性について
- 栽培ギクのB染色体の出現について
- 食用ギクの組織培養による変異体の作出に関する研究-2-特に寒天培地でのPFP処理による染色体減数個体作出の検討
- ホウレンソウ雌性間性系統F6の環境変異
- キクのプロトプラスト培養系の確立に関する基礎的研究 : (第1報)初期培養条件の検討
- アサツキの系統間変異に関する細胞遺伝学的研究
- 青色系およびピンク色系リンドウにおける主要色素の同定
- 小輪ギク'YS'(2n=36)を利用したキクのF_1個体の特性について
- ネギ(Allium fistulosum)とA.altaicumのC-バンド核型分析および類縁関係の検討〔英文〕
- キクの組織培養による変異体作出に関する研究--特に液体振とう培地でのpara-fluorophenylalanine処理による染色体減数固体作出の検討
- シカクマメの寒冷地条件下での栽培適応性の検討
- わが国栽培ギクにおける枝変わりの出現と染色体数の変異について
- 栽培ギクの核型について
- 食用ギクおよびツマギクの染色体数について
- 食用ギク及びツマギクの花粉の特性に関する研究
- 食用ギクの組織培養による変異体の作出に関する研究-1-特に培養部位の相違と再生率及び再生個体の特性
- ペ-パ-クロマトグラフィ-によるアブラナ属および近縁属の系統類縁の解析
- フラボノイド分析によるハルサザンカとその近縁種との類縁関係の究明
- ペーパークロマトグラフィーによるアブラナ属および近縁属の系統類縁の解析
- ネギ (Allium fistulosum) とA. altaicumのC-バンド核型分析および類縁関係の検討
- シカクマメの寒冷地条件下での栽培適応性の検討
- 栽培ギクの核型について
- わが国栽培ギクにおける枝変わりの出現と染色体数の変異について
- 栽培ギクのB染色体の出現について
- 食用ギクおよびツマギクの染色体数について
- セリ科植物の細胞遺伝学的研究(第6報) : マルバトウキ(Ligusticum hultenii FERNALD)の核型について
- セリ科植物の細胞遺伝学的研究(第5報) : 邦産当帰基原植物間の雑種について
- セリ科植物の細胞遺伝学的研究(第4報) : 栽培トウキ(Angelica acutiloba var. acutiloba)の染色体的変異について
- セリ科植物の細胞遺伝学的研究(第3報) : 本邦野生Angelica属植物の核型
- セリ科植物の細胞遺伝学的研究(第2報) : エゾノヨロイグサの核型と邦産"当帰"基原植物との交雑親和性
- セリ科植物の細胞遺伝学的研究(第1報) : 邦産"当帰"基原植物の核型と交雑親和性
- "川〓"に関する研究(第一報) : センキュウの不稔性について
- 食用ギク及びツマギクの特性と品種分類