所謂「突発性難聴」の統計的観察
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概要
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突発性難聴929例を観察し検討した結果, 次の如き事実がわかつた.<BR>16才〜60才の成人に高度の突発性難聴が発来する. しかもその性別を見ると特にどちらかに優位の差は見られなかつた.<BR>突発性難聴は, 肉体的, あるいは精神的要因が関与することも考えられるが, 我々の症例では, 肉体的, 精神的要素は特に関係する症例は見られなかつた.<BR>難聴例の2/3において前庭機能障害が見られたが, その中の何例かは, 前庭障害が先行し他の何例かに蝸牛障害の先行するものもあつた, 前庭障害例の臨床症状は, 一般に一側性であり, それも再発例はなかつた.<BR>聴力損失は一般は高度であり, その聴力型を見ると多くは明確でなかつた.<BR>幾例かは平垣型で, その他は, 高音漸傾型を示した. これらは低音部のみに聴力損失のあるものと, 低音部が障害されていないものとの2つに分けられる.<BR>突発性難聴例において. Recruitment現象の測定は困難であつたが, 測定例の77%に, Recruitment現象陽性であつた. そのうちの2/3は, 種々の治療を行つた結果, 聴力は回復した.
- 社団法人 日本耳鼻咽喉科学会の論文
著者
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立木 孝
岩手医科大学
-
山田 朋之
岩手医科大学耳鼻咽喉科学教室
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本間 利美
岩手医科大学耳鼻咽喉科学教室
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本間 弘治
岩手医科大学耳鼻咽喉科教室
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本間 利美
岩手医科大学耳鼻咽喉科教室
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本間 利美
岩手医科大学医学部耳鼻咽喉科学教室
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山田 朋之
岩手医科大学耳鼻咽喉科教室
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本間 弘治
岩手医科大学医学部耳鼻咽喉科学講座
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立木 孝
岩手医科大
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本間 弘治
岩手医科大学医学部耳鼻咽喉科学教室
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