断続語音の両耳合成能に関する臨床的研究
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概要
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(i) 無意単音節, (ii) 有意の単語, (iii) 有意の複合単語を電子スイッチを用い, 2500, 1000, 500, 250, 100msecの5つの断続周期で両耳に分割しその両耳合成能を正常者5名で測定した.<BR>語音のMCLで測定した場合, いずれの場合も片耳明瞭度に比し, 両耳聴では明瞭度がよくなり, すべてが100%であつた. しかし両耳聴で明瞭度が改善する内容には, 左右耳の単なる加算部分 (見かけの合成) と真の合成によるものが含れている. 断続語音の両耳合成能を検出するには, 真の合成効果の多い語音が最も適していると考えられる. 著者の実験条件では, 有意の複合単語が, 無意単音節, 有意の単語と比較した場合, 真の合成効果の部分が最も大きかつた. 以上のことより有意の複合単語の断続語音テープより, 真の合成効果の部分のみの単語を抽出し, (断続周期1000msecにおける) Stereo Tape-recorderに再録音し, 臨床検査用のテープを作成した.
- 社団法人 日本耳鼻咽喉科学会の論文