わが国企業および産業におけるIT投資の効果発現メカニズム-日本型シナリオの特徴の探索
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概要
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Investment in information technology (IT) is expected to enhance the productivity and/or profitability of the individual firm, and to deliver productivity-related benefits that flow through the firm, both at sectoral and macroeconomic levels. This flow-through-which we term the “micro-macro linkage”-depends on various factors, and if one (or more) should fail, IT investment may fail to yield tangible macroeconomic benefits.Such failure is widely thought to have occurred in the U. S. during the 1980s, creating the so-called “IT productivity paradox” referenced in Solows well-known line, “You can see the Computer Age everywhere but in the productivity statistics.” In the years since, numerous economists have sought to identify possible causes for this productivity shortfall. For the U. S., the paradox seems happily to have disappeared during the early 1990s. In Japan, however, massive IT investment has yet to deliver macroeconomic growth, suggesting that the productivity paradox remains at work.In this article, the authors draw on the U. S. experience to identify several key factors that may affect the micro-macro linkage, then examine whether these factors may be applicable to Japan today. Our key findings, as derived from Japanese corporate data, are as follows:1. IT investment contributes to firm productivity in Japan;2. Certain forms of management initiative (e. g., creating “flatter” (or less hierarchical) organizations) have not delivered expected benefits in Japan; and3. IT investment does not make any significant positive contribution to profitability in Japanese firms.The authors suggest that Japanese IT paradox may be at least partly attributable to failures in the management initiatives that typically accompany IT introduction.
- 日本地域学会の論文
著者
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実積 寿也
九州大学大学院経済学研究院
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三友 仁志
早稲田大学
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鬼木 甫
大阪学院大学
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鬼木 甫
(株)情報経済研究所
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鬼木 甫
中京大学経済学部 : 大阪大学
-
実積 寿也
長崎大学経済学部
-
鬼木 甫
大阪学院大学経済学部
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