Marfanoid Hypermobility Syndromeの多発した一家系
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概要
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1969年, Walkerらは, Marfan症候群とEhlers-Danlos症候群の症状を併せもつた1症例を報告し,結合組織の新しい遺伝疾患であろうと考えて, Marfanoid Hypermobility Syndromeと名付けた.しかし,彼らの報告は1例報告にすぎず, 1)実際に新しい遺伝疾患なのか, 2)遺伝形式はどうか, 3)皮膚,骨格,関節の病変だけなのか,などの点については不明のままであつた.最近,われわれは彼らの報告に類似した症状を有する者を多発した一家系を発見し,その家系3世代19名の生存者全員の詳細な臨床的家系調査を行ない,家系図の人類遺伝学的考察から,この疾患を結合組織の新しい遺伝疾患として確立すると共に,遺伝形式が常染色体性優性であること,皮膚,骨格,関節だけでなく心,肺にも病変を起こす全身性疾患であることなど,この疾患の臨床的概念をはじめて明確にすることができた.
著者
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小坂 樹徳
東京大学医学部第三内科
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元吉 和夫
東京大学医学部第三内科
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桃井 宏直
東京大学医学部第三内科
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三上 理一郎
東京大学医学部第三内科
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小坂 樹徳
東京大学医学部第3内科
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三上 理一郎
東京大学医学部冲中内科
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