脳血管障害の発症部位別による日常生活上の困難とその支援方法の検討
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概要
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本研究の目的は, 脳血管障害の発症部位別による日常生活上の困難に焦点をあて, 在宅における障害者及び家族の介護状況を把握し専門職による援助を検討することである.対象は東京M市に在住する脳卒中の家族会に所属する介護者10名であり, 調査方法は面接調査を実施した.結果として, <BR>1) 脳血管障害による機能障害・能力障害は, 日常生活に現れる現象を発症部位で分類することにより, <BR>(1) 前頭葉症状 : 「自発性の低下」 (2) 左半球症状 : 「失語」「失行」 (3) 右半球症状 : 「左半側空間無視」「失認」等の機能障害に対する共通した対処方法を抽出することができる.<BR>2) 在宅という環境では, 脳血管障害者及び介護者の直面する困難を日常生活行為という単位でとらえることで, 介護者の対処のしかたをより具体的に把握することができる.<BR>以上のことから, 脳血管障害者及び介護者への支援は, この疾患特有の機能障害, 特に高次脳機能障害から生じる生活上の混乱や困難に対する十分な説明と日常生活場面における具体的な対処方法を指導することが重要である.
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