肝細胞癌,悪性貧血を合併したルポイド肝炎の1例
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概要
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71歳,女性.1975年,第1回目入院時,腹腔鏡検査,肝生検で慢性肝炎と診断された.1979年,著明貧血で再入院.血液検査と骨髄穿刺により悪性貧血と診断され,ビタミンB12による治療をうけた.1988年,第3回目入院時に施行した腹腔鏡検査ではほぼ完成された肝硬変であった.検査成績で,高γ-グロブリン血症(2.5g/dl),各種自己抗体陽性,LE細胞現象陽性であり,ルポイド肝炎より進展した肝硬変と診断.その後,経過観察中の1990年に腹部超音波検査でS4に21×17mm大の腫瘤が認められた.US, CTにて肝細胞癌と診断したが,肝予備能が不良のためPEITを施行し,外来経過観察した.1991年には,腫瘤は直径6cmまで増大.同年12月,肝性昏睡のため死亡した.剖検で,Edmondson II型の肝細胞癌であった.ルポイド肝炎に肝細胞癌が合併することは稀で,これまで本邦では14例の報告をみるにすぎない.悪性貧血の合併例の報告は本邦では初めてである.
著者
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小松 眞史
秋田大学第1内科
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正宗 研
秋田大学第1内科
-
小野 剛
秋田大学第1内科
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倉光 智之
秋田大学第1内科
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石田 秀明
秋田大学第1内科
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中島 康
秋田大学第1内科
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後藤 充男
秋田大学第1内科
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