劇症肝炎の臨床像に関する研究
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概要
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過去21年間に経験した生存例6例を含む59例の劇症肝炎について臨床的検討を行った.原因は,ウイルス性と考えられるものが47例で,残る12例は薬剤起因性が強く推定された.尚,59例中30例がなんらかの合併症ないし術後発症例であることより,重症化の要因として加齢の影響や合併症の存在は重要である.重篤な臨床症状の発現前にその劇症化を的確に予測しうる早期診断法を確立することは極めて重要であるが,高ビリルビン血症と間接ビリルビンの相対的増加,GOT, GPT (GOT>GPT)およびLDHの著増と酵素落下,cholinesteraseの低下,白血球増多などがある程度参考となる.しかし,prothrombin時間,α-fetoproteinおよび肝臓で生成され,生物学的半減期の短いα, β分画の各成分,就中haptoglobin, α1-acidglycoproteinなどの動向が早期診断並びに予後の予測により有効な指標となる.
著者
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本田 利男
日本大学医学部第3内科
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勝原 徳道
日本大学医学部第1病理学教室
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荒川 泰行
日本大学医学部
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藤田 実彦
日本大学医学部第3内科
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佐々木 良美
日本大学医学部第3内科
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佐藤 一夫
日本大学医学部第3内科
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大藤 紘一
日本大学医学部第3内科
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小口 公人
日本大学医学部第3内科
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金由 春雄
日本大学医学部第3内科
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勝原 徳道
日本大学医学部第1病理
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本田 利男
日本大学医学部有賀内科教室
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