水疱性類天疱瘡を合併し,FAMT療法で2年9ヵ月の経過をとった肝細胞癌の1例
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概要
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66歳の男性で,水疱性類天疱瘡を合併し,2年9ヵ月という長い経過をとった肝細胞癌の1例を報告する.本例は,初診時すでに,剣状突起下14cmに達する巨大な肝細胞癌であったが,FAMT療法が著効を示した(Karnofskyの効果判定基準:I-B<SUP>9</SUP>).α-fetoprotein(以下AFP)は,全経過を通じて陰性であった.末期に,水疱性類天疱瘡の合併というまれな現象が見られ,血清IgE濃度の上昇が認められた.水疱性類天疱瘡と肝癌との合併は,本邦では報告を見ない.剖検では,肝硬変症を伴わない未分化型の肝細胞癌であった.
著者
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石田 邦夫
JA広島厚生連広島総合病院消化器科
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川上 広育
広島大学第一内科
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石田 邦夫
広島大学第一内科
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大徳 邦彦
広島大学第一内科
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牧原 斉
広島大学第二病理
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川上 広育
広島大学第1内科学教室
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川上 広育
広島大学第1内科
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