肝細胞癌患者の血清alkaline phosphatase活性およびisoenzymeに関する研究 : 肝シンチグラムとの対比
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概要
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肝細胞癌(hepatoma)患者の血清alkaline phosphatase(ALP)活性はふつうは正常より高値であるが,個々の症例による差が大きく,活性だけでなくisoenzymeにもちがいがある.この原因を明らかにするために,hepatomaを肝シンチグラムを用いて,大きさ,数,部位別に分類し,各群のALP活性およびisoenzymeを比較検討した. <BR>腫瘤が多発性で大きく,肝門部に近いものではALP活性が高く,高分子ALPが出やすい傾向があり,単発性で小さく辺縁にあるものではALP活性が低く,高分子ALPの出現も少ない傾向がみられた. <BR>以上によりhepatoma患者の血清ALP活性および高分子ALPの出現は,腫瘤の存在する部位から末梢に至るまでの胆汁うっ滞のある胆管系によって占められる肝実質の体積に相関するものと考えられる.
著者
-
竹本 忠良
山口大学医学部内科
-
名和田 順介
山口大学第1内科
-
西村 秀男
山口大学医学部第1内科
-
名和田 順介
山口大学医学部第1内科
-
早川 幹夫
山口大学医学部第1内科
-
小田原 満
山口大学医学部第1内科
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