チェダーチーズ中の2種類の酸性プロティナーゼの精製と性質
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概要
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4ヵ月熟成チェダーチーズより2種類の酸性プロティナーゼ(F-I,F-II)を硫安分画,CM-セファデックスクロマトグラフィーおよびセファデックスG-100によるゲル濾過法によって精製した.F-IおよびF-IIともに至適pHは3.8〜4.0で,至適温度は5°Cであった.また,F-Iは60°C 10分の加熱で比較的安定であったが,F-IIは大きく影響を受けた.両酵素はペプスタチンで完全に失活する酸性プロティナーゼで,またF-1の分子量は41,000,F-IIは43,000であった.F-Iをカゼインに作用させるとκ-カゼインを速やかに分解し,パラκ-カゼインと移動度を同じくする成分が出現した.F-IIの場合,κ-カゼインよりもαS1-Iカゼインを速やかに分解し,αS1-カゼインと移動度を同じくする成分が出現した.以上のF-Iの性質は本チーズ製造に使用された疑乳酵素フロマーゼと,F-IIの性質は牛乳中の酸性プロティナーゼと似ていた.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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