オルソジクロロベンゼン製剤およびポリヘキサメチレンビグアナイド塩酸塩の活性汚泥に対する影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
前処理豚糞を供試汚水とし,活性汚泥に対する消毒剤の影響を調査した.供試消毒剤は殺虫剤でもあ るorthodichlorobenzene (ODCB)製剤およびbiguanide系のpolyhexamethylene biguanide hydrochloride (PHMB)である.調査項目としては,処理水のCODと透視度,MLSS増加率および微小動物相とした.その結果,処理水の透視度を悪化させたODCB製剤およびPHMBの限界濃度はそれぞれ80および20mg/lであった.処理水のCODを悪化させた限界濃度はそれぞれ30および20mg/lであった.MLSS増加率を低下させたそれぞれの限界濃度は150および20mg/lであった.一方,ODCB製剤およびPHMBが微小動物に顕著な阻害を与えた濃度はそれぞれ30および8mg/lであった.また,ODCB製剤製剤に感受性を示した原生動物はVorticellaとTrachelophyllum,PHMBではTrachelophyllumとAspldiscaであった.以上より,活性汚泥に対する安全性はPHMBよりもODCB製剤の方が高いことが明らかとされた.また,活性汚泥の処理効率の低下を防止するためのODCB製剤およびPHMBの濃度は,それぞれ30および8mg/l未満である必要性が示唆された.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
-
柿市 徳英
日本獣医畜産大学獣医学科獣医衛生学教室
-
大塚 宏治
日本獣医畜産大学獣医衛生学教室
-
鎌田 信一
日本獣医畜産大学
-
柿市 徳英
日獣大獣
-
小峯 健一
日本獣医畜産大学獣医衛生学教室
-
内田 和夫
日本獣医畜産大学家畜衛生学教室
-
伊藤 整
日本獣医畜産大学乳学教室
-
伊藤 整
日本獣医畜産大学・獣医畜産学部畜産食品工学科
-
大塚 宏治
日本獣医畜産大学・獣医畜産学部獣医学科
-
柿市 徳英
日本獣医畜産大学
-
内田 和夫
日本獣医畜産大学
-
小峯 健一
日本獣医畜産大学
-
大塚 宏治
日本獣医畜産大学
関連論文
- 子牛の鼻腔ノカルジア症(短報)
- 気管虚脱における気管外プロテーゼ・新形状の発案
- 犬の気管虚脱の外科的治療法における新形状プロテーゼの発案
- 気管虚脱に対する線状アクリル材を用いた気管外プロテーゼの研究-2 : 長期観察とバイオマテリアル特性について
- 気管虚脱に対する線状アクリル材を用いた気管外プロテーゼの研究-1 : アクリル材埋め込み実験と気管虚脱手術後の内視鏡観察
- 流入汚水のBOD/T-N比が分流式間欠曝気法の脱窒に与える影響
- 18. 畜舎汚水からの窒素除去を目的としたAnammox反応の応用(第19回 日本獣医畜産大学学術交流会(動物医療センター竣工記念))
- ブドウ球菌性エンテロトキシン-Cおよび毒素性ショック症候群毒素-1の牛乳汁中の濃度と特異抗体価, ならびに乳腺内投与による炎症反応(内科学)
- 乳汁中ブドウ球菌性エンテロトキシン : C濃度の増加に伴い自然発症した乳房炎症例の解析
- 低BOD/N比の豚舎汚水からの間欠曝気活性汚泥法による窒素とリンの同時除去