暖地におけるチャ早生品種の品質特性(第2報)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
早生品種として,くりたわせ,ゆたかみどり,するがわせの3品種をとりあげ,やぶきたを対照とし,枕崎市周辺および場内茶園について,一番茶の製茶品質を1972,1973,1975年の3力年にわたって調査した。<BR>1) 摘採適期は年次によって若干異なったが,各年次ともくりたわせがもっとも早く,ついでゆたかみどり,するがわせ,やぶきたの順であった。<BR>2) 製茶品質の合計点では,有意差検定の結果,やぶきた=するがわせ=くりたわせ>ゆたかみどり(良>劣)の関係がみられた。<BR>3) 内質および滋味点数は,タンニン含量が多いほど低くなる傾向がみられ,内質点数の有意差がやぶきた=くりたわせ>するがわせ>ゆたかみどりであった原因のひとつとして,タンニン含量の差異が考えられる。<BR>4)内質および滋味点数と全N含量の関係はあきらかでなかった。<BR>5) 温暖な南九州などにおける早生品種として,品質面および早期出荷の点から,くりたわせがもっとも有利と思われた。<BR>本調査にあたり,茶園の選定について,御援助をいただいた前枕崎市役所農務課参事永岩亥佐男氏,実施にあたり御指導をいただいた前茶業試験場枕崎支場長坂本裕博士(現茶業試験場製茶部長)および茶業試験場枕崎支場前原三利支場長ならびにとりまとめにあたり御助言をいただいた茶業試験場枕崎支場鳥屋尾忠之博士に深く感謝します。
- 日本茶業技術協会の論文
著者
-
本荘 吉男
農林水産省茶業試験場枕崎支場
-
和田 光正
農林水産省野菜・茶業試験場久留米支場
-
本荘 吉男
野菜・茶業試 久留米支場
-
中田 典男
農林水産省茶業試験場枕崎支場
-
中田 典男
野菜・茶業試 久留米支場
-
和田 光正
農林水産省茶業試験場枕崎支場
-
中田 典男
農林水産省茶業試験場
関連論文
- 8-43 茶樹の窒素吸収に及ぼす除草の影響(8.畑・草地・園地土壌の肥沃度)
- 35 夏茶期の原葉品質の改善について(九州支部講演会講演要旨その2)
- 暖地におけるチャ早生品種の品質特性(第1報)
- 生育調節剤によるチャの着蕾促進
- 茶遺伝資源における新葉毛茸特性の変異
- 寒冷,温暖による茶芽の形態と茶葉化学成分の相違
- 暖地におけるチャ早生品種の品質特性(第2報)
- 土壌中におけるチャ有機物の分解と茶樹による窒素の再吸収
- 茶の火入れにおける遠赤外線の利用
- 茶の仕上用振動ふるいの最適操作条件
- クロロフィル含量からみた緑茶の品質
- 産地による煎茶の品質,および化学成分の相違
- 精揉葉乾燥へのマイクロ波加熱の利用
- 火入れ処理による嫌気処理緑茶(ギャバロン茶)の品質改善
- 嫌気処理緑茶(ギャバロン茶)の製法改善--嫌気処理条件の検討