高温多湿時における気化冷却が乳牛の生理・生産反応に及ぼす影響
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概要
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新たな気化冷却法を考察し, それが夏期高温時における搾乳牛の生理生産反応に及ぼす影響について調査した. 本法では, 牛体からの熱放散を効率よく行なうために牛の背部に水を噴霧し, ついでその噴霧した水を風によりほとんど完全に気化させた. 1985年および1986年の両年, 本法の効果を明らかにするために, 8頭および9頭の搾乳牛を用いて二つの実験を行なった. 対照区と比較すると, 本法の処理区では, 20時の体温(直腸温あるいは膣温)は1.0℃ および呼吸数は22-25回/分低く(P<0.01), 乳量では1.15-1.90kg多かった(P<0.05およびP<0.01). また1986年の結果では, 処理区で乾物摂取量が0.63kg/日増加(P<0.05)するとともに体重も10.5kg増加した(P<0.01). さらに従来から使用されている各種防暑用装置と比較すると, 本気化冷却装置は低価格で運転経費もわずかであった.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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