糸島米づくり情報管理・分析システムの開発

概要

論文の詳細を見る
本研究では,農作業履歴をパソコンで入力し,Webサーバ上のデータベースに蓄積することによって,過去の作業情報を容易に参照でき,収量・品質との関係を分析できる「糸島米づくり情報管理・分析システム」を開発した。開発システムは1)作業履歴入力,2)作業履歴出力,3)作業履歴閲覧,4)データ分析の4つのコンテンツから構成される。1)作業履歴入力は,JA糸島作成の「糸島米栽培管理表(一般米ヒノヒカリ)」に基づき作成した。2)作業履歴の出力では,入力した作業履歴をJAにシステム上で提出することができる。3)作業履歴閲覧は,2カ年の作業履歴をカレンダー上で比較して閲覧することができる。4)データ分析は,ヒストグラムで表示された作業履歴,生育,収量・品質のデータを参考にして,自らの米づくりを分析することができる。また,農家,JA職員,福岡普及指導センター職員との意見交換会を通して,開発システムの評価を行った。システムの画面構成,フォントの大きさ,操作性に関しては概ね好評であり,高齢の農家から私にでも使えそうという感想が得られた。JA職員からはデータ分析機能が付いているのが市販のシステムには見られない大きな魅力であり,将来的な本機能の充実に対する期待が寄せられた,福岡普及指導センターの職員からは,センター所有のデータもデータベースに保存することができ,本システムを有効に活用できるとコメント頂いた。一方,開発システムはweb上での利用を想定しており,農家におけるインターネットの低利用率,また,現在,調査水田についてのみ入力を行っている,生育,収量,品質データに関して,地域レベルでの収集方法が問題として提起された。
九州大学大学院農学研究院の論文
2012-09-00

糸島米づくり情報管理・分析システムの開発

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク