水稲新品種「夢しずく」の育成
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概要
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「夢しずく」は「キヌヒカリ」と「東北143号(後の「ひとめぼれ」)の組合せから育成された良質良食味品種で、1996年から「佐賀18号」の系統名で試験を重ね、2000年に品種登録の申請を行った。「夢しずく」の特性は次のおとりである。1.出穂、成熟期は「日本晴」より3~4日早く、北部九州の温暖地では早生の晩に属する。2.稈長は「日本晴」よりやや長く、穂長はやや短く、穂数は同程度で、草型は中間型である。3.稈は太いがやや柔らかく、耐倒伏性は「コシヒカリ」より優れるが、「日本晴」、「ヒノヒカリ」よりやや劣る。4.収量性は「日本晴」並で、「ヒノヒカリ」よりやや優れる。5.玄米千粒重は「日本晴」、「ヒノヒカリ」とほぼ同等で、外観品質は良好である。6.いもち病抵抗性遺伝子はPiiを持つと推定され、圃場抵抗性は葉いもち、穂いもちとも弱である。白葉枯病の圃場抵抗性は「ヒノヒカリ」並のやや弱である。7.食味は外観、粘り、硬さに優れ、「コシヒカリ」、「ヒノヒカリ」並である。
- 佐賀県農業試験研究センターの論文
- 2001-07-00
著者
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