水稲新品種「さがうらら」の育成と栽培法
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概要
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「さがうらら」は「南海107号」と「南海102号」(のちの「ヒノヒカリ」)の組合せから育成された良食味安定品種で、1993年から「佐賀10号」の系統名で試験を重ね、1997年に品種登録を申請した。その特性は以下のとおりである。(1)「日本晴」に比較して出穂で3日、成熟期で2日遅い早生の晩に属する。(2)「日本晴」に比較して稈長は3cm長く、穂長はほぼ同様で、穂数はやや多い偏穂数型品種である。(3)収量性は「日本晴」並である。(4)「日本晴」に比較して、外観品質、食味官能は優れている。(5)「日本晴」に比較して、耐倒伏性は優れ、いもち病抵抗性は葉いもち、穂いもちとも並である。(6)山間地での移植適期は5月中~下旬であり、移植晩限は6月上旬である。(7)施肥量はa当り窒素成分で1.0kgが限界であり、0.8~0.9kg程度が適正である。(8)穂肥の窒素施用量をa当たり0.3kg程度に抑えれば、収量性を維持しつつ、玄米中の蛋白含量が低下する。
- 佐賀県農業試験研究センターの論文
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