日常生活における喫煙の効用意識と喫煙場面について

概要

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喫煙対策が公衆衛生の重要課題となっている今日,喫煙習慣やその心理的背景を探り,喫煙が喫煙者の日常生活とどんな関連を持つかを把握することは意義深く,青少年の喫煙防止教育をすすめていくうえで重要である。そこで,本調査では日常生活における主な喫煙場面を調査し,喫煙の効用について検討した。調査は昭和60年10月に,喫煙習慣を持つ一般社会人男性を対象に,無記名質問紙法により行った。(1)喫煙する場面は「食後」が最も多く,以下「机上での仕事中」,「飲酒時」,「運動後」と続いている。最も少ないのは「就寝前」であった。(2)「おいしいと感じる」場面は「食後」が最も多く,以下「起床直後」,「運動時の休憩中」,「運動後」と続いている。(3)「欠かすことができない」場面は「起床直後」が多く,以下「食後」,「机上での仕事中」と続いている。(4)最も喫煙したい場面は「食後」が多く,喫煙したくない場面は「別にない」とする者が多く,場面の中では「起床直後」が最も多かった。(5)若年者ほど多くの場面でタバコを吸うが,加齢とともに喫煙場面の数は減少した。(6)1日当たりの喫煙本数が多い者ほど,また,喫煙が習慣になった時期が早い者ほど,多くの場面で喫煙していた。
愛知教育大学の論文
1988-02-25

著者

村松常司
中京大学

日常生活における喫煙の効用意識と喫煙場面について

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