「日本型看護職者キャリア・ディベロップメント支援システム開発」のための理論的枠組みの構築
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は,「日本型看護職者キャリア・ディベロップメント支援システム開発」のための理論的枠組みを構築することである。理論的枠組み構築のために文献学的方法を用いた。その結果,次のことが明らかになった。1.1884年以降,100年以上もの間,日本の看護教育制度として医師による教育が定着し,多くの看護職者が他律的環境下で養成されてきた。2.日本には免許更新制度も看護継続教育制度もなく,看護の質は看護職者個々の自律的な学習に委ねられている。3.日本の看護継続教育研究の課題は,(1)看護継続教育プログラムを効率よく立案するために活用できる研究成果の産出,(2)プログラム展開過程を循環させるために活用できる研究成果の産出である。以上の結果は,日本型看護職者キャリア・ディベロップメント支援システム開発のために,学習ニードアセスメントツール,教育ニードアセスメントツールの開発,教育プログラムの立案方法,プログラム展開過程を循環させる方法を考案する必要があることを示唆した。これらを統合し,理論的枠組みを構築した。The purpose of this study was to construct a theoretical framework for developing career development support systems for Japanese nurses. A philological method was used to construct the theoretical framework As a result, the following were identified: 1) from 1884 to 1996, Japanese nurses were nurtured by doctor, or were nurtured heteronomously; 2) no legal system exists for license on renewal or mandatory continuing education in Japan, so quality of nursing care relies on autonomous learning of nurses; 3) subjects of future research,〈1. To develop methods for planning continuing education programs〉and〈2. To develop methods for circulating continuing education program cycles〉. These findings suggested the need for developing of learning-needs assessment tools, educational-needs assess-merit tools and circulating program cycles. A theoretical framework, for developing career development support systems for Japanese nurses, was constructed based on these findings.
- 千葉看護学会の論文
- 2004-12-30
著者
関連論文
- 看護実践場面における研究成果の活用(日本看護教育学学会第19回学術集会報告)
- 養護教諭の学習ニードの解明(【一般A-11】教師教育(2),一般研究発表II,発表要旨)
- 「研究成果活用力自己評価尺度-臨床看護師用-」の開発 : 信頼性・妥当性の検証(研究発表抄録,演題発表及び研究批評,看護職者のキャリア発達を導く教育と研究,日本看護教育学学会20周年記念大会)
- 大学院への進学と看護職者のキャリア発達 : アジアの国々の看護職者に焦点を当てて : シンポジウムの司会にあたって(シンポジウム 大学院への進学と看護職者のキャリア発達-アジアの国々の看護職者に焦点を当てて-,看護職者のキャリア発達を導く教育と研究,日本看護教育学学会20周年記念大会)
- ボディメカニクスを活用した水平移動援助動作に関する研究 : 生体データを取り入れた教材開発に向けて
- 基礎看護技術の動画教材の開発 : 学生が動画教材に求める視点および生活環境の実態
- 看護実践場面における研究成果の活用(研究成果を活用した看護の実現,日本看護教育学学会第19回学術集会)
- 基礎看護学実習における技術教育の課題 : 2年間の看護技術経験状況の分析から
- 基礎看護学実習における看護技術実施時の学生の困難と対処方法
- 看護の専門職性に関する研究の動向と課題 : 2002年から2007年に発表された海外の研究に焦点を当てて
- 患者の安全保証に向けた看護師の対策と実践
- 看護学教員の倫理的行動に関する研究 : 倫理的行動指針の探求
- 我が国の看護学教育研究における倫理的問題 : 1999年から2003年の抄録分析を通して
- 看護学教員の倫理的行動に関する研究(10 教師教育B,自由研究発表I,発表要旨)
- 看護学教員が職業上直面する問題の解明
- 看護学実習における学生の経験に関する研究
- 過去5年間の看護学教育研究の動向 : 解剖生理学の教育に関する研究に焦点を当てて
- 新人看護師の指導体制としてのプリセプターシップに関する研究の動向
- 病院に就業する看護師が展開する卓越した看護に関する研究
- 看護学演習における教授活動の解明 : 援助技術の習得を目標とした演習に焦点を当てて
- 「日本型看護職者キャリア・ディベロップメント支援システム開発」のための理論的枠組みの構築
- 過去5年間の看護学教育研究の動向 : 専門基礎領域に関する研究に焦点を当てて
- 病院に就業する看護職者の学習活動の現状
- 看護実践場面における研究成果活用の概念化 : 病院に就業する看護師の経験を通して
- Scramble Zone 南フロリダ大学継続教育部門への訪問--千葉大学21世紀COEプロジェクトの一環として
- 看護学実習における教員と学生の授業過程評価の差異 (特集 自己の教育活動をいかに評価するか)
- 職業的発展に向けての看護学教育と研究の両立(シンポジウム,看護職者への研究成果還元に向けた手段の探求,日本看護教育学学会 第11回学術集会)
- 基礎看護学の教育活動における自己評価の意義 : 自己評価による教育活動の変化(シンポジウム,研究・教育・実践の循環と看護教育学の発展,日本看護教育学学会 第10回学術集会)
- 強酸性水による手洗いの消毒効果の検討
- 看護技術習得のためのCAI活用に関する試案
- 基礎看護学の技術演習における看護婦(士)行動説明概念の活用(看護婦(士)行動の説明概念活用による授業展開の模索,シンポジウム,看護の専門職性を反映した看護学教育の展開,日本看護教育学学会 第7回学術集会)
- 看護基礎教育課程における看護技術教育に関する研究 : 臨床ケア場面における看護技術提供の概念化をめざして
- 看護技術提供に関する研究成果と看護学実習(看護教育学の研究成果に基づいた看護学実習,パネルディスカッション,研究成果を踏まえた看護学教育の実現,日本看護教育学学会 第5回学術集会)
- 看護動作における上肢筋群の筋電図学的分析 : シーツを引く動作での順手・逆手の考察
- シーツによる患者移動動作の熟練度による検討 : 『順手』による方法について
- シーツを用いて行う患者移動に関する研究(第2報) : 動作解析と筋電図による順手・逆手の方法の検討
- シーツを用いて行う患者移動時のシーツの握り方 : 臨床看護婦の『シーツを用いて行う患者移動』についての実態調査
- 雑誌『看護教育』の"ZOOM UP"欄に掲載された看護教員の教育観をみる
- 基礎実習に対する学生の意識の実態 : 実習後アンケート調査の分析
- 看護動作に関する人間工学的研究(第1報) : シーツを用いた患者の移動
- 愛媛県における循環器疾患死亡率の変遷とその関連要因の分析
- 研究成果を活用できる看護職者の育成 : 看護基礎教育における「看護学研究」の教育(研究成果に基づく看護の実現と看護職の教育,シンポジウム,看護における研究成果活用と専門職性の確立,日本看護教育学学会 第13回学術集会)
- 看護実践場面における看護師の研究成果活用経験に関する研究(演題発表及び研究批評,看護における研究成果活用と専門職性の確立,日本看護教育学学会 第13回学術集会)
- 短期大学における看護実践能力の育成--基礎看護学の教育に携わって (平成13年度看護教育施設部会・研修会) -- (シンポジウム テーマ「看護基礎教育に求められる実践力とは」)
- 記述理論の統合による新たな知識体系の構築 (焦点 看護教育学における理論開発)
- 助産師外来の妊娠期ケアに関する研究--妊婦との相互行為場面に焦点をあてて
- メタ統合を用いた看護学研究の概観--記述理論統合による新たな知識体系の構築に向けて (焦点 看護教育学における理論開発)
- 平成18年度千葉大学公開講座「看護におけるキャリア開発の方向と成果」
- FDの企画運営に携わる看護学教員が直面している活動上の問題 : 看護系大学・短期大学教員の面接調査を通して
- 学習ニードアセスメントツール--養護教諭用--の開発
- 看護学教育研究の動向--解剖生理学教育に関する研究に焦点を当てて
- 看護実践場面における研究成果の活用 : 看護基礎教育と看護継続教育への提言
- 学術集会会長挨拶 : 役割移行への支援:看護学生から新人看護師へ(日本看護教育学学会第21回学術集会)
- 病院に就業する看護師の研究成果活用力に関係する特性(研究発表抄録,演題発表及び研究批評,役割移行への支援-看護学生から新人看護師へ-,日本看護教育学学会第21回学術集会)
- 看護学校に勤務する教員の学習ニードと教育ニードの特徴 : 中・四国地区の看護学校教員に焦点を当てて
- 看護学教育研究の動向--解剖生理学教育に関する研究に焦点を当てて
- 魅力的な看護継続教育の展開とその課題 : シンポジウムの司会にあたって(シンポジウム 魅力的な看護継続教育の展開とその課題,看護職者の発達を支える教育の実現,日本看護教育学学会第23回学術集会)