医療における水供給の課題-災害時の医療用水確保および人工透析用水の利用を例として-
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概要
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医療用水の供給は医療活動を支える上で必要不可欠であり,特に災害時においては,負傷者の早期治療や手術等の緊急医療活動を速やかに行う上で,医療機関および水道事業者との協同により,確実な医療用水の供給体制を確立しておくことが求められる.特に,重要な医療機関については拠点給水体制を整備することや,国庫補助の活用などによる配水管路の重点的な耐震化を推進することが重要課題である.医療用水の中でも,人工透析は大量の医療用水を安定して供給することが求められる.透析液は人体の血液中に直接かつ大量に導入されることより,飲用に供される水道水等と比較しても,より一段と厳格な水質要件が満たされる必要がある.ここでは,透析用水の処理方法,水質基準に関する国内外の動向,近年の事故事例を含めた水質要件や医療現場での水質情報に関するニーズについて取りまとめた.災害時および平常時を問わず,安全な医療用水を常時安定して供給する上では,医療従事者および水道従事者との間でのさらなる情報交換や協働を推進する必要があると考えられる.
- 国立保健医療科学院の論文
著者
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秋葉 道宏
国保医科院・水道工
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秋葉 道宏
国立保健医療科学院
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岸田 直裕
国立保健医療科学院 水道工学部
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岸田 直裕
国保医科医院・水道工
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島崎 大
国立保健医療科学院
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秋葉 道宏
島根大学
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岸田 直裕
国立保健医療科学院水道工学部
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岸田 直裕
国立保健医療科学院
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秋葉 道宏
国立保健医療科学院統括研究官
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金見 拓
東京都水道局
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