75gブドウ糖負荷試験を用いた東京女子医科大学医学部第5学年の耐糖能についての検討
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概要
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近年若年者のHbA1cが上昇傾向にあるが若者を対象に75gブドウ糖負荷試験(OGTT)とHbA1cを同時測定したデータは少ない。若者の血糖動態解明のため、本学医学部第5学年病院実習で実施したOGTT既存データを後ろ向きに解析した。2003年9月〜2012年2月にOGTT(血糖とインスリン(IRI))、HbA1cを測定した816名を対象とし、日本糖尿病学会及びWHOのOGTT、HbA1cの診断基準に基づき分類、非糖尿病域の糖カテゴリ間で血糖、IRI、HOMA-R、HOMA-β、インスリン分泌指数(II)を比較した。空腹時血糖 (FPG)、糖負荷後2時間血糖 (2-hPG)、HbA1cカテゴリのいずれもDM型なく、IFG 型(FPG110-125 mg/dl)3名、IGT型(2-h PG140-199 mg/dl )39名、IFG+IGT型0名、high-HbA1c型(2-h PG 140mg/dl & HbA1c 5.7-6.4%)53名。High-HbA1c型でOGTT境界領域は3名、他群の重複なし。血糖とHbA1cの相関はOGTT前値の0.188(p<0.001)で最高で、他の時間で血糖とHbA1cに直線関係をみた。IRIはIsolated-IFG型(FPG110-125 mg/dl &2-h PG <140 mg/dl & HbA1c 5.7 %)は空腹時他型より高く、ピークはIGT型でOGTT120分値、他群では30分値だった。75g OGTT時の平均IRIはIsolated-IFG型前値、IGT型負荷後120分値がNormal型より有意に高く、ΣIRIはIGT型で有意に高かった。平均HbA1c、HOMA-R、HOMA-β、IIの比較でHOMA-R、HOMA-βともIsolated-IFG型でNormal型より高い傾向でIIは4群で差はなし。本学5年女子学生にDM型はないがOGTTで境界型は5.1%あった。
- 2013-10-25
著者
-
大屋 純子
東京女子医科大学糖尿病センター内科
-
大屋 純子
東京女子医科大学附属糖尿病センター
-
内潟 安子
東京女子医科大学附属糖尿病センター
-
内潟 安子
東京女子医大糖尿病センター
-
中神 朋子
東京女子医科大学 第3内科
-
大屋 純子
東京女子医科大学・糖尿病センター
-
中神 朋子
東京女子医科大学医学部内科学(第三)
-
山本 弥生
東京女子医科大学医学部内科学(第三)
-
福嶋 清香
東京女子医科大学医学部内科学(第三)
-
内潟 安子
東京女子医科大学医学部内科学(第三)
-
大屋 純子
東京女子医科大学医学部内科学(第三)
-
福嶋 清香
東京女子医科大学八千代医療センター糖尿病・内分泌代謝内科
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