「若い糖尿病患者さんとのグループミーティング」を通じて医療関係者は何を学ぶのか

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若年糖尿病患者の良好な血糖コントロール保持には、医療関係者がいかに患者の「心」に関わるかが非常に重要なポイントとなる。しかし、わが国では若年糖尿病患者数が少なく、糖尿病専門の医療関係者であっても、患者とどう関わればいいのかわからないという意見が多い。医療関係者が患者の本当の思いを学ぶことを目的として若年糖尿病患者と医療関係者との合同グループミーティング(以下:GM)を開催した。そこから医療関係者が何を学び、それを今後どう活かしていきたいかを検討する。開催1か月前を締め切りに、ホームページ上で全国から若年糖尿病患者20名以内、医療関係者15名以内の参加を募集した。GMは2008年11月より3か月毎に休日の11時から15時まで行った。午前は全員、午後は数名、また患者と医療関係者に分かれて、各々が自分の思いを語る場とした。GM終了時にアンケートと感想を記載してもらい、4回目までの結果を分析した。延べ参加者は医療関係者37名(2回以上の参加者は24名)で、全員がGMは有意義だと回答した。学んだことは、(1)患者の日々の生活、(2)糖尿病との向き合い方、(3)医療機関によって指導内容が異なること、(4)糖尿病を発症したときの初めの医療関係者の言葉がけの重要性、(5)今までは患者に共感できていると思っていたがこちらの考えを押しつけていたことに気がついたこと、(6)患者の言葉をしっかり受けとめられるように、素直な気持ちで生活していきたい、であった。複数回参加者が41%を占めたことからGMは医療関係者に有益であると示唆された。医療関係者は90%が「糖尿病について患者から初めて学んだものを得た」と回答した。GMの参加をきっかけに患者の気持ちを聴くことで病むことと生きることを切り離さずにとらえる治療的態度の重要性を理解し、今後のケアに活かしていけると考えられた。
2011-03-31

「若い糖尿病患者さんとのグループミーティング」を通じて医療関係者は何を学ぶのか

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