地域主体による国際展の企画運営とアート計画 福島現代美術ビエンナーレ2006における企画運営と展示・アート計画について
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概要
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2004 年にはじめて開催された「福島現代美術ビエンナーレ」は、当初、福島大学絵画教室が主体となって卒業生、在校生を中心に福島県の現代美術を地域に紹介する目的で開催された。当時は絵画教室が中心であったため、作品の多くは平面で、油彩画、日本画、写真作品が中心であった。それから2年が経ち、展覧会の拡張と出展作家の充実を図るため、2006 年に行われたビエンナーレでは昨年から実行委員会をスタートさせ、美術館・博物館学芸員や美術家、建築家などの専門家による理事会を発足させ、地域が主体となって行われる展覧会の企画運営の可能性を探った。自主的な企画運営による国際展の可能性と地域の人々が積極的に関われる展覧会のあり方を模索した結果、2006 年の秋、2週間の期間で開催された「福島現代美術ビエンナーレ2006」は150 人を超える国内外のアーティストを動員し、見応えのあるアート展を行うに至った。筆者は建築家として理事に加わり、企画運営に当たるとともに、会場構成のデザイン、アート計画、アート制作を行った。会場構成にあっては福島県文化センターの既設パーティションをアート展示に使用するという条件で会場をデザインせざるを得なかった点で、従来は直線的にのみレイアウト可能なシステムを用いて立体的かつ複合的な会場構成を試みた。また、単調になりがちな大規模展覧会場にあって動きを作り出す装置として地域材を用いた不変則なベンチなどを動線上に配し、会場の休息スペースをつくると同時に展覧会場を回遊する誘引装置となるよう試みた。本旨では福島県における地域主体による国際展の企画運営におけるテーマ性と会場構成を行う上での既設システムの応用、アート展示計画、アート制作についての取り組みと新たな試み、その成果について論じる。
- 会津大学短期大学部の論文
- 2007-03-25
著者
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