Development of Tsutsui Total Care Code : revealing the nature and quantity of care services provided in Japan Fields of nursing care, long-term care, and care services for children
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概要
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目的:本稿では、 これまでほとんど言及されてこなかった介護保険制度の導入に際して本格的に開発がすすめられたT.C.C (Tsutsui total Care Code) とこれを用いて実施された介護職員の業務量を測定した手法である他計式1分間タイムスタディ調査法をなぜ日本が選択したかについて論じる。 方法:採用された調査手法の特徴を明らかにするために、 Work-Sampling(ワークサンプリング法)やTime-and-Motion(時間動作法)という業務を測定する伝統的な2つの測定方法との比較を行い、 共通点と差異点を明らかにする。 また、 介護・看護・養護・保育領域の対人援助サービス領域において、 この手法によって収集されたデータを数量化し、 分析する際のツールとして、 独自に開発されてきたT.C.C.のこれまでの開発経緯と開発されてきたコードに関わる研究をすべてレビューした。 結果:日本は、 徴収する税・社会保険料拠出の全体規模が他の先進諸国に比較して相対的に低い中で介護や看護、 社会的養護、 社会的養護、 保育等の対人援助サービスにどれだけのコストを支出するかは大きな課題である。 この課題の解決のために対人援助サービスの内容を網羅したコードの改定が24年間にわたって実施され、 多くの領域で利用されている実態を明らかにした。 結論:日本は、 社会保険制度の仕組みを通じて、 医療や介護費用を一定程度まで確保することに成功したが、 昨今、 介護に携わる職員の給与は低いことが問題とされ、 このことは、 すなわち、 対人援助サービスにおける価格設定に対する不信として現れている。 本稿では、 これらのサービスの多くが抽象化されていることに対する問題を指摘し、 これを明示化するために、 T.C.C.が有用であることを示唆した。 今後、 日本では人口の高齢化に伴う増大する介護のニーズに見合った介護支出を公的に確保していく上では、 いかに合理的な価格設定をしたかの根拠を求められる。 本研究で示した知見は、 今後の新たな対人援助サービスを担う人材に対する所得保障の在り方を検討する際の基礎的知識として重要と考える。
著者
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