カラマツ人工林の長伐期大径材生産へ向けた疎植多間伐型施業に関する研究
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概要
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現在,カラマツ人工林は従来型の短伐期施業が困難となり,長伐期での大径材生産が求められている。しかし造林の歴史が浅いため,長伐期大径材生産に向けた施業および育林技術の蓄積や体系化に関する検討が十分に進んでおらず,これらを踏まえた施業体系の構築が重要な課題となっている。そこで本研究では,長野県伊那市長谷地区で展開されてきた疎植多間伐施業に注目し,継続的な林分の定点調査を通して施業経過にともなう林分構造や生長量の変動を分析し,長伐期大径材生産へ向けた施業としての検討を行った。その結果,疎植と若齢期からの間伐により林分密度をSr:25%程度に低く保ち,枝下高率50%程度の樹冠量を確保することで,本施業では60年生という比較的早い段階から胸高直径40cm以上の大径木の育成が可能なことが明らかとなった。また,旺盛な直径生長を持続することでより長伐期での大径材生産も期待され,本施業は長伐期大径材生産へ向けた有効な施業であることが示された。
- 森林計画学会の論文
- 2007-12-31
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