「重点地域における早生多収穫用材林基地の整備工程」の実態に関する研究 : 華北平原農業区農家の林業経営分析を事例として
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概要
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中国林業全体の発展の牽引的役割を果たしている「六大林業重点事業」の1つである「重点地域における早生多収穫用材林基地の整備工程」は,産業としての林業の発展が図られている。当事業の計画対象地域の大部分は,基本的には平原農業区の農地となっている部分であり,そのために,事業の展開の成否はこれらの地域における農家の経営状況に深く関わるものである。本稿では,華北平原にある河南省S村農家の林業経営分析を事例に,農家による事業の実態を明らかにし,当事業を推進していくための課題を提示することを目的とした。その結果,以下の3点が明らかになった。1.農家が林業経営に対して不安感を持ち,事業への土地,資本及び労働力の投入を積極的に進めることができずにいる。2.農家はこの事業の実施主体となるためには,森林育成技術に乏しすぎる。3.植栽された樹種が単一で,また純林が多く,平原農業地区の生態系保全及び平原林業の持続的な発展に将来悪い影響をもたらすのではないかと危惧される。
- 森林計画学会の論文
- 2006-12-31
著者
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