森林の施業実施に影響を与える因子とその分析 : 岐阜県を対象として

概要

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人工林における施業をいっそう進める上で有効な施策を検討するため,市町村の特性と除間伐実施率の関係,小班の特性と除間伐実施率の関係を,岐阜県のデータを用い分析した。市町村の特性と除間伐実施率の分析から,除間伐実施率の高い市町村は,森林組合作業班員が確保されていること,森林組合未加入の不在村森林所有者が所有する森林が少ないことが分かった。また,小班の特性と除間伐実施率の分析から,面積の大きい小班,所有者の森林所有規模が大きい小班の除間伐実施率が高いことが分かった。さらに,一度除間伐が行われた小班は,再び間伐が行われる確率が高いことが分かった。より多くの人工林で施業がなされるためには,森林組合の作業班員を十分に確保すること,不在村森林所有者に森林組合加入を促すこと,小さい小班はある程度まとめて管理し,施業が行われるよう促していくことが重要である。また,まだ一度も施業が行われていない小班に対して除間伐が行われるような施策を取ることが必要である。
森林計画学会の論文
2005-03-30