韓国産生薬の研究(第8報) : Acanthopanax属植物に由来する民間薬「Min Gal Pi」について
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概要
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「Min Gal Pi 」は韓国の代表的な民間薬で,主として南部を中心に,咳嗽,神経痛,関節炎,急性・慢性の胃腸病,湿疹などの治療に繁用されている.その基源は一般にAcanthopanax属植物の枝であるとされているがいまだ原植物が解明されていない.韓国産Acanthopanax属植物にはA. chiisanensisチイサンウコギを始め,A. koreanumタンナウコギ,A. senticosusエゾウコギ,A. senticosus forma inermisトゲナシエゾウコギ,A. sessiliflorusマンシュウウコギなど,形態の類似するものが多く,市場品の原植物は混乱しているものと思われた.今回市場調査を行ったところ,「Min Gal Pi 」はAcanthopanax属植物の枝に由来するものと思われ,すべてが直径4〜6mmの小枝であった.そこでこのものの基源を明らかにする目的で,朝鮮半島に分布するとされるAcanthopanax属植物8種のうち,韓国産の上記4種1品種(A. senticosusについては中国および日本産のものを加えた)および日本産のA. divaricatusケヤマウコギ,A. sieboldianumヒメウコギの,直径4〜10mmの枝を入手して検討したところ,それらは肉眼的に種の鑑別が困難であったため,これらを比較組織学的に検討した.
- 日本生薬学会の論文
- 1992-09-20
著者
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