糖尿病乳頭症の1例
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概要
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目的:典型的と思われる糖尿病乳頭症(DP)の症例報告. 症例: 66歳女性で糖尿病があり, 視力低下と飛蚊症を主訴に来院した.,所見:両眼の視神経乳頭腫脹を認め, 視力は右(0.7), 左(0.7)で蛍光眼底造影検査では視神経乳頭の充盈欠損はなく初期から過蛍光を認め, 視野は感度低下を認めるのみであった. 全身検査にて他疾患を除外し, 両DPと診断した. 整形外科にて変形性膝関節症に対しプロスタグランジン製剤とビタミンB12製剤を既に内服しており, 当科では経過観察のみで発症約5ヶ月半後に治癒した. 視力は右(1.0), 左(0.8)に改善した. ,結論:本症例は, 視機能障害はあっても軽度で自然寛解した. しかし, 経過中は, 黄斑浮腫や他の糖尿病眼合併症に注意が必要である. また, DPや前部虚血性視神経症(AION)は似た病態と考えられており, DPから乳頭局所のAIONへ移行することもあるため定期的な経過観察をする必要があると思われた.
- 2012-01-31
著者
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木全 奈都子
東京女子医科大学眼科学教室
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園部 愛/木全
朝霞台中央総合病院眼科/朝霞台中央総合病院眼科/東京女子医科大学医学部眼科学/朝霞台中央総合病院眼科
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木全 奈都子
朝霞台中央総合病院眼科;東京女子医科大学医学部眼科学
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坂本 英之
東京女子医科大学医学部眼科学
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木全 奈都子
朝霞台中央総合病院眼科
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園部 愛
朝霞台中央総合病院眼科
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水落 誠
朝霞台中央総合病院眼科
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園部 愛
東京女子医科大学医学部眼科学
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