ぶどう膜炎に伴う虹彩結節-サルコイドーシスとVogt-小柳-原田病の比較

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目的:ぶどう膜炎でみられる虹彩結節の臨床像を、その出現頻度が高いサルコイドースとVogt-小柳-原田病(以下、VKH)について比較検討した。,対象および方法:2003年7月〜2004年10月に当科を受診した、連続したぶどう膜炎患者547名の診療記録をレトロスペクティブに調べた。サルコイドーシス確定診断群(S群)の109例205眼(平均57.6±16.2歳)、VKH確定診断群(V群)の21例42眼(平均58.8±15.3歳)にみられた虹彩結節の頻度、出現時期、部位、観察された期間および治療法を比較した。,結果:全ぶどう膜炎患者547例中50例(9.1%)に虹彩結節を認めた。虹彩結節はS群の37眼(18.0%)、V群の13眼(31.0%)にみられ、出現頻度に有意差はなかった。結節の出現時期および部位は、S群は26眼(70.3%)の虹彩または隅角結節が初発時みられ、V群は13眼全てKoeppe結節が再発時にみられ、統計学的に有意差を認めた(P<0.00002)。虹彩結節の観察された期間は、S群2.1±0.2週、V群5.0±1.0週で、V群はS群より有意に長かった(P<0.02)。V群におけるステロイド治療により虹彩結節が消退するまでの期間は、局所点眼群9.6±1.4週、内服群5.8±2.0週、テノン氏嚢内注射2.6±0.6週で、テノン氏嚢内注射が早期に結節を消退させた。,結論:サルコイドーシスとVKHは、肉芽腫性虹彩結節を生じる代表的な疾患である。両疾患における虹彩結節の出現頻度には差がなかったが、出現時期および部位、持続期間、治療への反応は異なり、虹彩結節の病態が異なる可能性が示唆された。
2012-01-31

ぶどう膜炎に伴う虹彩結節-サルコイドーシスとVogt-小柳-原田病の比較

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