日仏の文科系大学学部における職業専門化 : 学士課程名称の変化に着目して
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概要
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本稿は、日本とフランスの文科系大学学部を対象に、年次統計からみた近年の傾向と、学士課程名称の変化に着目しながら、両国で共通して進展した職業専門化の状況を比較することを試みる。フランスでは大学全体に対する文科系の比重が低下する中、職業専門化された課程が徐々に拡大してきたが、既存ディシプリンと職業専門が比較的明瞭に区別され、基本的に両者が分岐していく形をとりながら、それぞれの内容を組み合わせた「多様化」「学際化」が図られる傾向がみられる。それに対して日本の場合は、「専門教育の学際化」が進む中で、ディシプリンと職業専門を関係づける「体系化」「構造化」が、政策レベルの改善課題として俎上に載せられている。
- 2011-02-28
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