フランス中等教育における選別システムの一様相 : 教育ガイドブックに見る「文化資本」と「ハビトゥス」の位置
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概要
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本稿は,フランスで出版されている教育ガイドブックを手がかりに,フランス中等教育における選別システムの特徴について検討する。その際,P.ブルデューの「文化資本」およぴ「ハビトゥス」概念との関連性に注目する。中等教育における選別過程は,自ら通う学校を選択する地理的進路選択,進路指導によって進学コースを決定する構造的進路選択,および数々の教科のオプション選択を通して進められる。それらは,生徒およびその親が,学校やコースやオプションを「選択する」という発想に支えられている。家庭から相続される「文化資本」の格差は,学業に関する情報の不均等を作り出し,それが「自己選別」となって進路選択の違いを生み出す。また,「ハビトゥス」は,学業的優秀さを刻印づける知覚・評価カテゴリーの体系によって,様々な「卓越化」を生み出す形で表出される。フランスの選別システムの中では,そこで選ばれた者の「卓越化」を自他ともに認識・承認させる「見方一区分」の原理を通して,学業的・技術的な差異だけでなく,社会的・象徴的な境界線が打ち立てられる。Cet article a pour objet d'examiner le systeme de selection dans l'enseignement secondaire en France en s'appuyant sur des guides de l'education de ce pays Dans ce cas la, j'ai refere les notions de <capital culturel> et <habitus> de Pierre Bourdieu. Cette selection est procedee a travers (1) l'orientation geographique qui concerne le choix de l'etablissement, (2) l'orientation structurelle qui tient a la diversite des filieres, et (3) les choix des options scolaires. Dans cette procedure, les eleves et leur parents <choisissent> leurs etablissements, leurs filieres et leurs options. Le <capital culturel> que les enfants heritent de leur famille produit l'inegalite des informations scolaires, et il cree des diffefences de l'orientation via l'<autoselection>. L'<habitus> est represente dans le systeme des categories de perception et d'appreciation qui manifeste l'excellence scolaire, en fournissant de nombreuses <distinctions> des eleves. A l'interieur du systeme de selection francais, par le principe de <di-vision> qui fait connaitre et reconnaitre les <distinctions> des elus, s'etablissent non seulement leurs differences scolaires et techniques mais aussi leurs frontieres sociales et symboliques.
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