材料の感覚特性と物性値との対応(1) : 表面性状の触温度感覚に及ぼす影響について

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概要

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材質および表面性状(パターン濃度,線数)を変化させた試料に対して,触覚および視触覚条件下における官能検査を行い,一対比較法による感覚量(温度感,凹凸感,疎密感,湿度感,嗜好)の数量化を試みた。一方,人間の手の熱浸透率を再現した温覚センサーを試作し,これによって得られる接触温度と感覚量の対応関係を検討した。その結果,(1)材質の異なる平滑面試料に対しては,接触温度と温度感覚との間に良好な対応関係が成立する。(2)表面性状を変化させた試料に対する温度感覚は,両条件下とも特定のパターン濃度において極値が存在し,その評定が反転する。(3)視触覚条件下では,嗜好を除いた各感覚の評定が互いに類似する。(4)嗜好に対する重回帰分析の結果,触覚条件下においては温度感覚,視触覚条件下においては凹凸感,湿度感覚によって嗜好が支配される(網点パターンの場合)等の諸点が明らかとなった。
1985-12-25

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