三宅島火山の連続脱ガスに伴う小噴火噴出物に含まれる玄武岩本質物から推測する火道内マグマプロセス
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
The Miyakejima volcano repeats small ash eruptions from the degassing vent opening inside the A.D. 2000 caldera. The juvenile glassy fragments in the tephra indicate that the basaltic magmas with primitive composition are ascending in the open conduit and degassing at the shallow depth. We examined the representative 12 tephra samples erupted between October 2001 and July 2010, and found the juvenile glassy fragments with basaltic character. Their fresh surfaces and free from alteration or weathering indicate that these glassy grains are juvenile materials. The glassy fragments occupy less than 1 vol.% of the tephra, that mainly consists of the fragments of lavas and pyroclastics derived from the previous edifice. The juvenile fragments consist of volcanic glass with pale-brownish color and euhedral crystals of plagioclase, clinopyroxene and olivine up to several tens micrometers across. Larger crystals of plagioclase and olivines more than 100 micrometers are also contained as microphenocryst. The range of the Fo contents of the olivine microphenocrysts in the glassy fragments is 73-83, which is higher than that of the phenocryst olivine in the basaltic bombs erupted during the August 18, 2000 eruption and similar to that of the olivine phenocrysts derived from the primitive basaltic magma, indicating that the continuous degassing since the A.D. 2000 eruption has been driven by the basaltic magmas with primitive character. The low sulfur and chlorine contents in the groundmass glass indicate the degassing under low pressure.
- 2010-12-31
著者
-
下司 信夫
産業技術総合研究所地質情報研究部門
-
篠原 宏志
産総研
-
篠原 宏志
産業技術総合研究所中央第七地質情報研究部門
-
篠原 宏志
産業技術総合研究所
-
下司 信夫
産業技術総合研究所 地質情報研究部門
-
篠原 宏志
産業技術総合研究所地質情報研究部門
-
下司 信夫
産業技術総合研究所
関連論文
- 火山灰から見た2008年の桜島昭和火口の再活動過程
- アンケート調査に基づく浅間山2009年2月2日噴火における降灰域及び量
- キッチン火山実験--小麦粉溶岩で火山を作ろう! (特集 地質情報展2009おかやま)
- 霧島火山新燃岳2008年8月22日噴火の噴出物
- 屋久島を覆った約7300年前の幸屋火砕流堆積物の流動・堆積機構
- 特集号「海洋地殻内熱水循環と地下微生物圏の相互作用」 : ―はじめに―
- S07 浅間火山2004年9月噴火の噴出物の特徴と噴出量の見積り
- P36 薩摩硫黄島火山硫黄岳の最近の活動状況 (1990-1998)
- P44 桜島2008年の噴火プロセス考察(ポスターセッション,日本火山学会2008年秋季大会)
- P103 トカラ列島火山噴出物のK-Arおよび^C年代(ポスターセッション,日本火山学会2006年秋季大会)
- 口永良部島火山の火山地形と地質
- はじめに : 特集号『水 ; 地球中心核から大気まで』
- 鹿児島県トカラ列島トカラ平瀬に分布する火山岩類とそのFT年代
- 岩手・宮城内陸地震(2008年6月14日)による地変(速報)
- B11 一定の減圧速度で発泡する珪長質マグマの浸透率の変化(火山素過程,日本火山学会2008年秋季大会)
- 水はどこにいったか?--マグマの脱ガス過程 (島弧初生マグマは本当に水に乏しいか?)
- S05 浅間山2004年噴火の噴出物について
- 雲仙火山周辺における土壌中の二酸化炭素に対する火山性流体の影響マッピング(第15回名古屋大学タンデトロン加速器質量分析計シンポジウム(平成14(2002)年度)報告)
- 雲仙周辺における土壌CO_2を利用した火山活動の影響範囲の推定に関する研究
- 雲仙科学掘削 : USDP-4掘削泥水の化学組成にみる地下流体の兆候
- 東太平洋海膨のオフリッジ火山まモホ遷移帯起源か?
- 雲仙地溝東城におけるマグマ性二酸化炭素の寄与について : 土壌ガスと地下水による調査(第17回名古屋大学タンデトロン加速器質量分析計シンポジウム平成16(2004)年度報告)
- 特集号「地殻からマントルまで-モホ(面)とは何か?-」はじめに
- A23 伊豆大島火山における地殻内マグマ長距離移動の検討 : 大島周辺海底火山体調査速報(火山の物質科学(2),日本火山学会2008年秋季大会)
- A45 基盤の傾斜によって支配される海底溶岩流の形態変移 : しんかい6500による東太平洋海膨南緯14度の海膨軸横断調査結果(火山の物質科学(4),日本火山学会2008年秋季大会)
- A31 東太平洋海膨南緯14度拡大軸の精密地形とテクトニクス : 有人潜水船搭載音響マッピング装置による海底精密調査
- A30 東太平洋海膨南緯14度巨大溶岩流噴出年代の推定 : 深海可搬型サブボトムプロファイラによる堆積層厚計測による
- A29 東太平洋海膨南緯14度巨大溶岩流の地質および岩石学的特徴
- A28 東太平洋海膨14°Sで発見された巨大海底溶岩流 : NIRAI-KANAI Cruise Leg 1, YK04-07よこすか-しんかい潜航調査結果速報
- 薩摩硫黄島の地下水の水質・同位体組成
- P59 最近の桜島火山のSO_2放出量測定(日本火山学会2005年秋季大会)
- P50 減圧発泡したマグマのガス浸透率を支配する発泡組織(日本火山学会2005年秋季大会)
- B40 発泡に伴う珪長質マグマのガス浸透率の発展に関する実験的研究
- P66 減圧発泡過程における珪長質マグマのガス浸透率の変化 : 減圧速度依存性(ポスターセッション,日本火山学会2006年秋季大会)
- 火山灰から見た2008年の桜島昭和火口の再活動過程
- A55 薩摩硫黄島・硫黄岳の脱ガス活動
- P65 有珠火山 2000 年噴火の噴火・噴煙の時間変化
- P51 雲仙火山西麓地熱調査ボーリングコアの^Ar/^Ar年代測定
- O-204 雲仙火山噴出物の時間変化から推測する地殻内珪長質マグマ溜りの進化(25. 深成岩・火山岩とマグマプロセス)
- B70 薩摩硫黄島火山のマグマ-ガスシステム : 後カルデラ期の高温流紋岩質マグマの脱ガス
- 特集号「日本列島形成史と次世代パラダイム(Part I)」 : ―巻頭言―
- P05 三宅島火山の脱ガス活動(その 1) : 噴煙観測結果
- COSPECによるSO_2放出量測定(三宅島噴火の現状とその影響)
- 薩摩硫黄島硫黄岳に産する高温火山昇華物
- S-18 東太平洋海膨の海嶺軸火山とオフリッジ火山の比較からみる高速拡大系のマグマ組成の多様性((2)海洋地殻・マントルの"その場研究"の進展と今後の展望 : 21世紀モホール計画の実現を目指して,口頭発表,シンポジウム)
- PB20 ポータブル SO_2 放出量測定器の開発 : 火山での測定例
- A14 ポータブル SO_2 放出量測定器の開発
- IAVCEIプエルト・バヤルタ総会報告
- 熊野井内浦掘削コアから推測する中期中新世熊野酸性岩北岩体の垂直構造と定置過程
- B06 見える噴気と見えない噴気
- 三宅島火山噴煙観測結果(〜2002年9月)
- A03 三宅島火山の脱ガス活動(その 3) : 火山ガス組成から推定されるマグマ溜まりの脱ガス
- 三宅島の脱ガス活動--火山ガス観測の意義 (総特集 火山噴火予知の最前線)
- A53 薩摩硫黄島におけるSO_2放出量 : 紫外光の散乱効果によるSO_2放出量の減衰の見積もりと再計算(火山化学, 日本火山学会2005年秋季大会)
- A02 三宅島火山の脱ガス活動(その 2) : 火山ガス放出量の変動とその要因
- A01 ガラス包有物分析に基づく三宅島火山 2000 年 8 月 18 日噴火マグマの上昇プロセス
- 薩摩硫黄島のGPS観測結果および硫黄岳山頂火口の地形変化
- A35 薩摩硫黄島における大規模マグマ溜りの脱ガス過程
- P22 薩摩硫黄島火山の土壌からの二酸化炭素の放出量
- 火山ガスから読むマグマの動き (小特集 予知・予測技術最前線)
- 三宅島噴火と火山ガス放出 (特集 富士山噴火の危険性--噴火予知と災害対策)
- 鹿児島県トカラ列島,小臥蛇島火山の概要
- 鹿児島県トカラ列島口之島火山の形成史と噴火活動履歴
- P20 鹿児島県トカラ列島口之島火山の成長史(ポスターセッション,日本火山学会2006年秋季大会)
- A16 鹿児島県トカラ列島、小臥蛇島の噴気活動(火山の地質・形成史(2),日本火山学会2006年秋季大会)
- P26 鹿児島県トカラ列島口之島火山の火山地質(日本火山学会2005年秋季大会)
- A27 鹿児島県トカラ列島北部の時代未詳火山 (臥蛇島、小臥蛇島、平瀬)(火山の地質・噴火年代 (3), 日本火山学会2005年秋季大会)
- A18 噴出物の時間変化から観測する雲仙火山マグマ供給系の発達
- P33 薩摩硫黄島における噴気ガス : 温泉システムについて
- P54 九重火山の火山ガス放出量の時間変化
- P28 九重火山における火山ガスの観測
- PV30 薩摩硫黄島における温泉・地下水流動系について
- 三宅島火山の連続脱ガスに伴う小噴火噴出物に含まれる玄武岩本質物から推測する火道内マグマプロセス
- 特集号「日本列島形成史と次世代パラダイム(Part II)」表層地質からマントル対流起動論へ : ―巻頭言―
- 鹿児島県永良部島火山最近約3万年間の噴火活動
- B40 FEP解析手法を応用した演繹的火山噴火シナリオ作成の推定ロジックルールの試作と三宅島2000噴火経過予測への試験的適用(火山防災と啓発,口頭発表)
- B24 口永良部島における二酸化硫黄放出量の計測(火山ガス,口頭発表)
- 3-B03 海洋性島弧における地殻内マグマ長距離移動プロセス : 伊豆弧における検討(マグマの発生と移動1,口頭発表)
- A46 伊豆大島火山海底部潜水調査及び海底地形調査 : 地殻内マグマ長距離移動の検討(火山発達史と地質,口頭発表)
- A20 鉱脈形状から推定される過剰圧とその解釈(マグマの流動メカニズム,口頭発表)
- PA34 鹿児島県口永良部島火山の最近の噴火活動とその噴出物
- 1-B07 阿蘇火山噴煙組成から推定される火口湖における火山ガス-熱水分別過程(火山の熱活動,口頭発表)
- A15 三宅島火山2000年噴火以降の小噴火噴出物中に含まれる本質ガラス(浅部マグマ過程,口頭発表)
- 特集号「日本列島形成史と次世代パラダイム(Part III)」表層地質からマントル対流起動論へ : ―巻頭言―
- B2-16 伊豆大島側火口列のマグマシステムとその東伊豆沖単成火山群との関係(マグマ供給系,口頭発表)
- P04 霧島火山新燃岳2011年噴火による細粒火山灰の構成粒子記載とその変化(ポスターセッション)
- B3-01 阿蘇中岳2011年3〜5月の噴出物中のガラス質粒子(噴出物モニタリング,口頭発表)
- A1-15 霧島山新燃岳火山ガス組成 : 無人飛行機と連続観測装置による噴煙観測(新燃岳2011年噴火,口頭発表)
- A2-09 新燃岳2011年噴火直前の高温マグマ注入過程 : 磁鉄鉱に着目した解析(新燃岳2011年噴火と南九州の火山,口頭発表)
- A2-11 霧島火山新燃岳2011年噴火 : マグマ溜まりの収支(新燃岳2011年噴火と南九州の火山,口頭発表)
- A2-08 鉱物・メルト包有物分析から推定される霧島火山新燃岳2011年噴火のマグマ混合・脱ガス過程(新燃岳2011年噴火と南九州の火山,口頭発表)
- 特集号「海洋地殻内熱水循環と地下微生物圏の相互作用」 : はじめに
- 特集号「日本列島形成史と次世代パラダイム(Part III)」表層地質からマントル対流起動論へ : 巻頭言
- 特集号「日本列島形成史と次世代パラダイム (Part II)」表層地質からマントル対流起動論へ : 巻頭言
- 特集号「日本列島形成史と次世代パラダイム (Part I)」 : 巻頭言
- 阿蘇火山2011年5月の噴出物から推定する浅部火道プロセス (総特集 阿蘇火山の微小噴火活動)
- A1-11 地震・火山ガス研究による浅間山2009年噴火前後の脱ガス機構変動(浅間火山1,口頭発表)
- A1-09 浅間山における火山ガス組成変化(浅間火山1,口頭発表)
- P27 安山岩質火山における火道内マグマ対流モデルの検証(ポスターセッション)
- A3-04 阿蘇火山中岳湯だまりの消長と噴煙組成の変化(噴煙・熱水、桜島火山,口頭発表)