図書館マーケティングのための"友人関係"に関する考察-基本概念とその適用-
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概要
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本稿では,図書館マーケティングへの応用を念頭におき,"友人関係の程度(親近度)"なる概念を一般的に定める方法を提案する.そのための前提として,様々な対象物をエージェントとして擬人化し,自律したエージェント達がコミュニケーションを取りつつ全体として1つのシステムを構成するマルチエージェントシステムの考えを土台とする.人間以外のものもエージェントとして擬人化し,その友人関係の程度として親近度を定めることにより,本概念は多くの対象物に適用可能となる.たとえば,本と本や本と人の間にも親近度を定義することができる.本稿では親近度という心理的距離に関して,空間的な近さだけではなく,時間的な変化も取り入れて定義する.これは,また,我々人間が構成する社会や組織の構成や構造などを参考にした計算機モデルである社会的アルゴリズムとしての側面も持つ.これは様々な関係データから人と人の間の社会的関係を発見するアプローチとは逆向きの社会的ネットワークへのアプローチとして特徴的である.本稿では,また親近度の定義を図書館の座席間に適用し,分析を行う.
著者
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