学会誌に見る美術教育学研究の動向と課題(研究動向と展望)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿は,美術科教育学会誌と大学美術教育学会誌に掲載された論文をレビューし,美術教育学研究の動向と課題を探ることを目的とした。ここでは(1)1983-2000年度の間,両誌に掲載された929編の論文を対象にしてその傾向を数量的に読みとった。また,(2)2001-2003年度に発表された論文を対象にしたレビュー論文を検討して美術教育学研究の動向と課題を明らかにした。その結果,最近20年弱の期間では,コンピュータや鑑賞,生涯学習に関する研究が増加しており,これらは今日的な課題であった。また,レビュー論文を検討すると,実践的研究では美術教育の対象の枠組みの拡大に対応した研究,とりわけ鑑賞関連教育や情報関連教育の研究が多かった。また,理論的研究では歴史的研究アプローチや歴史研究が多く,特定の美術教育家や美術教育思想の研究が顕著であった。さらに,実践と理論の統合,批評を進めること,情報発信を一層進めるなどの課題があった。
- 2006-12-01
著者
関連論文
- 教育職能の形成と高度化に関する研究(3)カナダ・スエーデン・ネパール・ブータン・チベットの報告
- フェノロサの美術教育 : NOTANの意味したもの
- 変動社会における生涯学習及び教師教育の研究 : 日中両国の教育改革期の課題
- 視覚の再考
- 美術理解を生む教育の実現 : 鑑賞と批評 (リサーチ・フォーラム2000 : 第2回美術科教育学会課題研究会)
- 昭和初期の図画教育思想 : 郷土化の図画教育にみる社会性
- 毛筆画教育移行への要因 : 開発教授と毛筆画教育
- 視覚情報時代の美術教育
- 学会誌に見る美術教育学研究の動向と課題(研究動向と展望)
- フィンランドの教員養成における教育職能形成の実態--クラフト科教育の教員養成事例から
- フィンランドの教員養成におけるクラフト教育 : ユヴァスキュラ大学学級担任教員養成のクラフト教育
- 「特色ある教育実習プログラム」の実施に関する研究(IV) : 事前指導と本実習の接続性に関する研究
- 学校外での鑑賞指導
- 創造的造形能力の開発に関する研究 : ベストメソッドの追試による考察
- 「高学年造形遊び不要論」の検討
- 図画工作・美術科の問題点と教科再構成の可能性(日本教科教育学会第30回全国大会(山口大会))
- 知をどのように明らかにしたか
- 中学校美術科学力の保持・剥落(第29回全国大会(筑波大学))
- 小学校美術鑑賞作品提示メディアの研究
- 図画工作科授業「仲間わけをしよう : ぼくらは芸術鑑定団」の実践と検討
- 鑑賞指導の方法についての試みとその効果についての研究
- 年齢にともなった児童の鑑賞活動の発達に関する研究
- フレネ教育学における美術教育の理念と方法
- 造形教育の基礎としての「濃淡(明暗の対比)」の研究
- 明治の図画教育 (II) : 毛筆画教育への移行の要因
- 明治の図画教育 : 西洋視覚世界の教育
- 我が国の義務教育における『ものづくり教育』に対する学習者の意識(第1報)小学校6年生の意識調査の分析
- フィンランドの教員養成における教育職能形成の実態 : クラフト科教育の教員養成事例から