意味解析システム SAGE の精度向上-モダリティと副詞節について-

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概要

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我々は,文章中の単語の語意の決定および係り受け関係にある 2 文節間の深層格の決定を行う意味解析システム SAGE の開発を行ってきた.本研究では,文中の語意に現れない話し手の命題に対する主観的認識や発話態度を表すモダリティを,命題の確からしさを捉える真偽判断のモダリティ,命題の実現をどの程度望ましいと捉えているかを表す価値判断のモダリティ,話し手の発話態度のあり方を表す発話のモダリティ,命題内容の実現の難易度を表す程度のモダリティの 4 つに大きく分類し,それぞれにおいて,詳細なモダリティを設定し,これらを主として表層表現をベースに自動的に判定できるようにした.また,副詞節に対する深層格の精度を向上するために,EDR 日本語コーパスから約 11000 文を用いて決定木ルールを学習した.これらの改善により語意に現れない話者の意図の把握が可能になり,また深層格全体の精度は 1.1% 向上し 89.9% になった.
2009-05-14

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