意味解析により進化するテキストマイニング(解析手法,第1回テキストマイニング・シンポジウム)

概要

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従来のテキストマイニングでは、形態素の表層的情報を中心とした解析を用いており、語意や語間の関係を把握できない、「何がどうだ」「何がどうした」などの2文節以上からなる意見の類似性を評価できない、表現の揺れによる差異を吸収できないなどの問題がある。原田研究室で開発しているテキストマイニングツールSTMは、文が表す意味的内容の類似性をベースに解析する。STMでは、意味解析システムSageによって日本文を意味グラフに展開し、2つの意味グラフ間で意味的に類似するノード同士の概念的な類似度やノード間の深層格の類似度をベースに、類似共通部分グラフの大きさを基に2文の類似度を計測することによって、表現が異なっていても同様な主旨をもつ文を類似意見として分類する。さらに独自に収集した感情語辞書、慣用句辞書、顔文字辞書、評価表現概念辞書を用いて、意見者の感情や評価に基づく分類もできる。このように、意味解析に基づくと従来のテキストマイニングがどのように高度化できるかを事例を基に説明する。
2011-06-30