「健康のための行動変容」を支援する際に有用な「自己効力感尺度」と「ソーシャルサポート尺度」の検討
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概要
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2008年実施の「メタボリックシンドロームの予防を目指す天使健康栄養クリニック」において、「食行動」「運動行動」「休養行動」の重要な3健康行動について、参加者の行動変容を4ヶ月間指導・支援した。その際、行動変容ステージ理論に基づいた3種の質問紙で、食、運動、休養行動変容ステージを評価した。クリニック期間に、3つの健康行動変容ステージ得点の高まった参加者は、それ以外の参加者に比べて実際の身体状況の改善が顕著であった。変容ステージを高める/維持する上で重要な、自己効力感(SE)とソーシャルサポート(SS)を評価する質問紙を食、運動、休養行動についてそれぞれ作成して用いた。クリニック期間に参加者の3健康行動で変容ステージ得点と、SEとSS尺度平均得点は有意に高まり、両尺度は有用であった。開発し使用した食、運動、休養行動のSE尺度、並びにSS尺度の各々で信頼性係数(クロンバックα係数)は0.88以上と高かった。テストー再テスト法でいずれも高い再現性を示した。既に標準化されている一般性尺度得点との相関を検討すると、各尺度で有意な正相関があり妥当性も得られた。健康のための行動変容を支援する際、簡便に活用できる食、運動、休養行動に関するSE尺度とSS尺度の主因子分析を行った結果から、今後の課題を考察する。
著者
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清水 真理
天使大学大学院看護栄養学研究科
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森谷 [キヨシ]
天使大学看護栄養学部栄養学科
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清水 真理
天使大学大学院看護栄養学研究科栄養管理学専攻
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森谷 [キヨシ]
天使大学大学院看護栄養学研究科 栄養管理学専攻
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